五月三十一日の読売・朝に東大教授の北岡伸一氏の「地球を読む」欄の記述は見過ごすわけにはいかないと思った。

 「利益1の追求に、100のコストがかかるようなものは適切な政策ではないだろう。竹島問題について、私は日本が正しく、韓国の立場は誤りだと思うが、日韓関係をぶち壊してでも、竹島を取り戻すべきだとは考えない。

 実現に100年もかかるようなものも、適切な政策ではないというべきだ。最近、谷内正太郎・前外務次官が北方領土に関して3・5島返還という案に言及して厳しい批判を浴びた。前次官、現政府代表という立場や、タイミングについては問題があるかもしれないが、最終的な案としては、それほど悪いものだとは思えない。」

領土問題は単に算盤上の利害の問題ではない。国の威信がかかっている。その意味において、北岡教授の意見には反対である。

 いな、こういう人が東大の教授でいることが国益に反しないか、とさえ思う。


(2009.5.31)