大宇宙占星術で使用する方位は、良い方向のものだけでなく、悪い方向のものもある。
悪い方向のものを何に使うのかと言えば、それはもちろんカルマ落としである。
これぞオウムの、というよりも麻原の真骨頂と言えるものである。
一切皆空、つまり現世は全て幻影であるという考え方は、仏教の根幹を成すものである。
全てが幻影であるのは常識、当たり前の話であるのだが、そこから先はそれぞれの乗において違ってくる。
小乗においては、幻影なのだから捨断する。
まあ、捨断の意味が分からないとは思う。
遮断ではなく、捨断である。
現実が幻影でないなら遮断、現実が幻影であるなら捨断である。
大乗においては、幻影なのだから全てを経験しつくす。
全てを味わい尽くすという、小乗とは真逆の考え方になる。
そして、オウムは、麻原は何かと言えば、これはタントラヴァジラヤーナである。
幻影なのだからカルマ落としに使えばいいと考え方になる。
これはヴァジラヤーナの考え方なのだが、そこにタントラヤーナ、弟子たちを騙して、という要素が加わることになる。
まあ、しかし、世の中に、この基本中の基本を理解出来ている人間がどのくらいいるのかなと思う。
もちろん、タントラヤーナの「弟子たちを騙す」という要素があるために、麻原の弟子たちでこの事に気付いている者はほとんどいない。(笑)
で、カルマ落としが大好きな偉大なグルは、教団に、そしてサマナたちに災いが降りかかるように、せっせと大宇宙占星術を使うという事になる。
良い方向で使われる象意は木星と金星だったが、悪い方向で使われるのは火星と土星である。