地下鉄にサリンを撒けと言われて、はいそうですかと言って、撒けるものでもない。
実行犯たちが実際にサリンを撒くにあたって、どんな事を考えていたのかは、未だにはっきりしない。
個人的にはそこを聞きたいのだが、聞こえてくるのは被害者への謝罪と麻原の悪口ばかりである。
直接会って話をすることが出来れば、その詳細を突き止めることが出来るのだが、国家権力がそんな事を許すはずもない。(笑)
で、渡された物がサリンかどうかが曖昧なまま、事件当日を迎えたとして、サリンを撒くまでにはまだいくつもの壁がある。
中身が本当にサリンだとして、その殺傷力について十分な知識がなくとも、サリンを撒けば死傷者が出ることは容易に想像がつく。
5か所でサリンを撒けば、その数はかなりのものになるはずだ。
そうなれば、教団は崩壊し、オウム真理教は終焉を迎える。
普通人の知能があれば、それは間違いのない事実として認識出来る。
問題は、その先だ。
教団を崩壊させる。
いったい、何のために?
そう考えるはずだ。
繰り返すが、こんな事件を起こせば教団は崩壊する。
その事実は揺るぎない。
そこでさらに考える。
教団を崩壊させるのが、グルの意思なのかと。