現時点において、サリンを撒けといれたらどうするのか?ということに対する答えは簡単である。
それはもちろん、「撒かない。」
である。
当たり前の話だが、サリンの殺傷力を知った上で、サリンを撒く者など誰もいない。
これは、地下鉄サリン事件の実行犯を見てみれば明らかである。
彼らは全員、サリンを撒いたことを、恐ろしいまでに後悔している。
この質問は、誰にしたとしても、それがオウムである限り、間違いなく撒かないという答えが返ってくるはずである。
それは、心情的にも、教義の上でも、全く同じ答えになっている。
ところが残念な事に、オウムではない魔境が、数は少ないが存在することは確かなのだ。
彼らはまともに修行もせず、妄想を盲信し、修行者達に迷惑をかけ続けている。
まあ、それは、麻原の計画通りなのだが。(笑)
そして、この魔境には、ふたつのタイプが存在する。
今でもサリンを撒けと言われれば撒く者たちと、サリン事件はオウムを陥れるための陰謀だと信じている者達である。
どちらも初めから魔境、今も魔境で、まじめな修行者とは全く別に存在している。
この三者は、オウムから見れば別物である事は明白なのだが、一般人は麻原にマインドコントロールされているために、全部同じに見えてしまっている。
見事だという他はない。
そして、麻原の思惑通りになったということは、計画は成功したという事であり、これ以上事件を起こす必要はないという事でもある。
つまり、ますます、「サリンを撒けと言われたらどうするのか?」という質問は、意味を持たないということになる。