この世界は幻影である。
その幻影から抜け出すことを解脱と言う。
しかし、幻影にとらわれている限り、幻影から抜け出すことは出来ない。
幻影の中には、幻影から抜け出す方法がない。
そこでグルが登場する。(笑)
グルは幻影から抜け出す方法を知っているのだ。
なぜなら、グルは幻影から抜け出した存在だからである。
ではなぜ、グルは幻影から抜け出すことが出来たのだろうか?
それはもちろん、そのグルのグルから、幻影を抜け出す方法を教えてもらったからである。(笑)
では、グルのグルは、一体誰から教わったのだろうか?
それは当然、グルのグルのそのまたグル、ということになる。
こうやって遡っていくと、最終的に一番最初のグルに辿り着く。
グルを持たずに解脱した、無師独覚のグルである。
そして、それをシヴァ神と呼ぶ。
その魂は、一人かもしれないし、複数かもしれない。
それは定かではない。
ではなぜ、シヴァ神は解脱する方法を知っているのだろうか?
というよりも、そもそもシヴァ神はどうやって解脱したのだろうか?
実は、その答えは単純である。
幻影の中には解脱する方法がなく、幻影の中では解脱する方法を知る事が出来ない。
幻影に巻き込まれることなく、常に幻影の外にいた魂だけが、解脱する方法を知る事が出来る。
つまり、シヴァ神は、最初からずっとマハー・ニルヴァーナに居続けている。
過去に一度も幻影に巻き込まれたことがない。
一度も欲六界に落ちたことがない。
最初から解脱したままの魂。
そういうことになる。