ふたつ目の信号の前に地図があったので見てみると、青蓮寺はもう目の前だ。
50メートルもないかもしれない。
青蓮寺が近づくにつれて、近代的な建物からまるでタイムスリップでもしたかのように、古風な建物になっていく。
アルジェンチーノはそんな町並みを眺めながら、やたらと絶賛の言葉を口にしているようだ。
ふたつ目の路地を入ったところで、誰の目にも明らかに由緒正しいと思われる門構えが現れた。
「お~~~~!」
と言って感動するアルジェンチーノに、僕は「ヒア。」と言って立ち去ろうとすると、
アルジェンチーノは「さ・よ・お・な・ら」と、たどたどしい発音で感謝を現してくれた。
さらば、友よ!
僕は「ば~い。」と言って、今来た道を引き返していく。
駅までの道すがら、あちこちに道に迷っているらしい外人の姿が見受けられた。
京都市も大学生のボランティアか何かに、こういった外人の話し相手になってもらったらどうだろうか。
東京ではすでにそういったことが行われているらしいのだが、そうなれば京都にもさらに大勢の観光客がやって来る事になるだろう。
とはいっても、僕みたいに青蓮寺がどんなお寺なのか知らないのでは心もとないのだが。(笑)
てくてくと歩いて、東山に到着。
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