徳川家康の遺訓に
「怒りは敵だ!」
という言葉があります。
「怒りは、身を滅ぼす敵と思って、
慎むことが大切。怒りというのは必ず
怒りか怨みを招くもの」だとか。
世間のイメージとは裏腹に、
家康は怒りに早く、取り返しが
つかないことをやってしまってから、
いつも後悔することばっかりでした。
一方、鳴かぬなら頃してまえー!
というイメージの強い織田信長は、
意外に、冷静沈着な性格。
一時の感情に揺さぶられ過ぎず、
巧みで、あざとく、したたかに
狡猾な実利追求の謀略を練って、
気長に待ってでも餅をゲットする
政治手腕を発揮してたそうです。
「怒りは必ず怒りか怨みを招くもの」
というのは、実体験と反省によって、
人生の過を痛切に感じた智慧でしょう。
弱肉強食の世界においては、
力を手に入れることのために
必死に努力したり自分自身を
新しく変化させたりもします。
激しい熱情を持ちながら、
環境に合わせて冷淡にもなる。
生き残るための知恵なのでしょう。
「怒りは、身を滅ぼす敵と思え」
この言葉によって自然に思うことは、
宗教や民族や人種が異なることが原因で
世界各地の紛争が絶えない悲惨な実情です。
怒りにまかせた1つのテロがあっても、
報復合戦からテロの連鎖を生み出します。
「憎悪が生む憎悪」というタイトルで
アメリカの黒人問題についてのTV番組
もありますが、まさにそのものズバリ、
怒りや憎しみからは何も生まれません。
本来なら人は、誰からも支配されずに
自分の人生を歩みたいことでしょう。
この世界から、戦争や紛争やテロが無く
なって、平和な時代が来てほしいと、
本当に切実に願い求めてやみません。
「怒っても罪を犯さないように!」と
パウロも手紙に書いてくれています。
(エフェソ4:26)
真の平和を守るために、かつて
多くの英雄たちが戦いに出かけ、
たとえ自分の身を犠牲にしてでも
愛する人を大切にしようとして
花と散って果てて行きました。
その心には、熱情激しい愛の炎と、
冷静沈着に上手く賢くたちまわる
強く固い不動の信念がありました。
あまりにも、その場限りの平和に
生温く甘んじてしまっていたら、
いざという時に戦うことも出来ず
無闇矢鱈にもがき苦しむばかり。
いくら愛する人を大切にしたくても、
温情主義に流され甘やかしてしまえば
心も腐敗して堕落の道に迷いかねません。
その場の怒りにかられるのは愚かでも、
生温さでも人をダメにしてしまいます。
熱いか、それとも、冷たいか。
決して日本的な文化を
バカにするような事は
したくはないのですが、
温情に流されすぎてダメになった
歴史的事象は数え切れない程多い。
特に、戦争紛争関連とか。
世間のイメージでは英雄でも、
水戸光圀公、山本五十六長官、
青葉茂れる桜井の決別で有名な
楠公もそう。正成まさしげ、
正行まさつら、親子を唱歌で
神話化しなくても良いよ〜。
。・°°・(>_<)・°°・。
尋常小学校唱歌聴いて
よし頑張ろう!と思って
戦地に赴いた若者の気持ち
考えると、やるせなさすぎる!
。・゜・(ノД`)・゜・。
かえって石田三成みたいに、
最後の最期まで生き延びようと
紳士的な振る舞いを貫き通す潔さ。
虎は死して皮残し
人は死して名を残す
とか言っちゃっても!
名を受け継ぐ人さえ
居なくなっちゃったら
元も子もないわけですから。
温情に流された
腐敗堕落の道でなく、
熱く心に努力し続けて
冷静沈着に生きる道を進む。
そこには人間ではなくて、
天の知恵というのもあります。
たとえ、わたしが自分の全財産を人に施しても、また、自分のからだを焼かれるために渡しても、もし愛がなければ、いっさいは無益である。
コリント人への第一の手紙 13:3 口語訳
http://bible.com/1820/1co.13.3.口語訳
わたしはあなたのわざを知っている。あなたは冷たくもなく、熱くもない。むしろ、冷たいか熱いかであってほしい。
このように、熱くもなく、冷たくもなく、なまぬるいので、あなたを口から吐き出そう。
ヨハネの黙示録 3:15-16 口語訳
http://bible.com/1820/rev.3.15-16.口語訳


