中東シリア情勢。
アメリカのトランプ大統領は14日、
アサド政権による化学兵器使用を断定して
行ったシリア攻撃について、SNS上で
「完璧に遂行した」という認識を示し、
「任務完了」というツイートもしています。
また、共同で軍事作戦に当たった
英仏の「見識と軍事力」に
謝意を表明しました。
米国の「偉大な軍を誇りに思う」
などという投稿も見られます。
多額の国防費を投入したのに、
アメリカ軍によって、
「まもなく、かつてないほど
素晴らしくなるだろう!」と宣言した。
トランプ大統領のTwitter 🇺🇸
A perfectly executed strike last night.
Thank you to France and
the United Kingdom for their wisdom
and the power of their fine Military.
Could not have had a better result.
Mission Accomplished!
昨夜、完全なる打撃が実行された。
彼らの知恵と力、そして素晴らしい
軍隊、フランスとイギリスに感謝します。
より良い結果が得られませんでした。
ミッションは達成された !
英国 メイ首相🇬🇧
イギリスのメイ首相は14日未明、
「武力行使に代わる実用的な
選択肢がなかった」と説明し、
「英国の国益につながると判断した」
という声明を発表しました。
シリア以外の当事者について、
「何のとがめもなく化学兵器を
使えると思わせてはならない」
「化学兵器の使用を正常化させる
わけにはいかない」と強調しました。
今年3月、イギリス南部ソールズベリーで
暮らす元ロシア情報将校と娘が神経剤を
浴びて重体になる事件が発生しました。
イギリス政府は「ロシア政府による犯行だ」
と断定、ロシアは関与を否定している模様。
先月起きたイギリス国内での化学兵器テロ、
神経剤を使用したとみられる暗殺未遂事件
なも触れ「今回の攻撃は化学兵器の使用には
懲罰が伴うということを明確にするためだ」
と述べ、名指しこそ避けたものの事件に
関わったとされるロシアをけん制。
シリアへの攻撃を、アサド政権の後ろ盾
となっているロシアに事前通告をしたか?
と問われ、「そうした行為にイギリスは
加わっていないが市民への犠牲を最小限に
抑えるために十分な計画を練った」との答え。
フランス マクロン大統領🇫🇷
4月7日土曜日、シリア東グータ地区の
ドゥーマで、多数の男女や子どもたちが、
化学兵器を使い虐殺されました。
レッドライン(越えてはならない一線)を
越えました。従って、私はフランス軍に
軍事介入を命じました。
エマニュエル・マクロン大統領
(フランス大使館のTwitterより)
日本🇯🇵安倍首相
平成30年4月14日、
安倍総理は大阪市内で会見を開き、
米英仏3か国によるシリアへの軍事
攻撃についてコメントしました。
「化学兵器の使用は極めて非人道的であり、
我が国として断じて許すことはできません。
化学兵器の拡散と使用は絶対に許さない
とのアメリカ、イギリス、フランスの決意を
日本政府としては支持いたします。その上で、
今回の行動はこれ以上の事態の悪化を
防ぐための措置と理解しています。
この後、夕方、NSCを開催し、
状況を分析し、そして今後の対応について
検討したいと思います。」
シリア アサド大統領🇸🇾
シリアの大統領府によると、アサド大統領は
14日、イランのロウハニ大統領と電話で
会談し、3か国による軍事攻撃について、
「テロリストである反政府勢力を支援した
西側諸国は、目的を果たせないため、
直接、戦争を起こした」と批判しました。
アサド大統領「今回の攻撃はシリア全土で
テロとの戦いを続けるシリアとシリア国民の
決意を強めるだけだ」
シリアの内戦を戦い抜く姿勢を強調。
イラン 🇮🇷ロウハニ大統領
イランのロウハニ大統領も、今回の
西側三ヵ国の攻撃を強く非難した上で
「イランはシリアとシリア国民の側に立つ」
と述べ、今後も政権側を支援していく
考えを伝えました。
ロシア 🇷🇺
ロシアのネベンジャ国連大使は
アメリカなどによる軍事攻撃について
「アメリカとその同盟国は、
安保理常任理事国であるにもかかわらず
目に余る国際法違反を見せ続けている。
それを正当化するとは恥ずべきことだ」
と述べて改めて非難しました。
そして「我国の専門家が現地を調べたが
化学兵器が使用された痕跡はなかった。
攻撃は外国の情報機関が仕組んだものだ」
と述べ、化学兵器の使用自体を否定する
従来の見解を繰り返しました。
そしてアメリカなどによる軍事行動が
シリアの停戦プロセスを破壊しようと
しているとして「アメリカとその同盟国は
直ちに侵略的な行動をやめ、将来にわたって
自制するよう求める」と述べました。
ロシアのプーチン大統領、声明を発表。
「シリアへの攻撃を断固として非難する。
国連安保理の決議はなく、国連憲章や
国際法の規範にも違反している。
主権国家に対する侵略行為だ」として、
米英仏を厳しく非難しました。
プーチン大統領の声明
「4月14日、米国は同盟国の支援を受けて、シリアの軍事施設と民間インフラへのミサイル攻撃を行った。国連安保理の決議もなく、国連憲章及び国際法の規範と原則を破って、テロとの戦いの最前線に立っている主権国家に対する侵略行為が行われた」
「再びである。1年前に米国がシリアの空軍基地「シャイラト」の攻撃した際に民間人への化学物質使用というお芝居を口実としたのと同様、今回はダマスカス近郊のドゥーマだった」
「ロシアの軍事専門家はみせかけの事件の現場をおとずれたが、塩素やその他の有害物質が使用されたという痕跡は発見できなかった。地元住民の誰一人として化学攻撃の事実を確認しなかった」
「化学兵器禁止機関はすべての状況を明らかにするため、シリアに専門家を派遣した。しかし、西側諸国のグループはあざ笑うようにこれを軽視し、調査の結果をまつことなく軍事行動を取った」
「化学兵器禁止機関はすべての状況を明らかにするため、シリアに専門家を派遣した。しかし、西側諸国のグループはあざ笑うようにこれを軽視し、調査の結果をまつことなく軍事行動を取った」
「ロシアは、テロと戦う正統な政府をロシアの軍人が助けているシリアに対する攻撃を最も厳しく非難する」
「米国は、自身の行動によって、シリアの人道危機をいっそう悪化させ、一般の住民を苦しませ、7年にわたりシリア国民をずたずたにしてきたテロリストを実質的に助け、この国や地域全体からの新たな難民の波を誘発している」
「現在のシリアをとりまく状況の高まりは、国際関係のシステム全体に破壊的な影響を与えている。歴史はすべてを収まるところに納めるものだ。すでに米国は、ユーゴスラビア、イラク、リビアへの血の制裁について重い責任を負っている」
「米国とその同盟国による侵略行為について協議するため、ロシアは国連安保理の緊急会合を召集する」
「米国とその同盟国による侵略行為について協議するため、ロシアは国連安保理の緊急会合を召集する」
以上、プーチン声明概要、
原文は kremlin.ru。
