【 信頼は、どこにあるの? 】
世界経済フォーラム年次総会、
ダボス会議では、世界の現状が
明らかになってしまいました。
全世界でリーダーや体制への信頼が
正に崩壊しつつあるという現実です。
毎回、会議初日の朝に開催されている
アメリカのPR会社エデルマンによる
信頼度調査報告という結果として、
主催者の表現によると、
「壊滅的」なものだったそうです。
特に顕著だったのが次の3つ。
1つ目が、
リーダーの信頼度の低下。
権威・権力は持っているものの、
その声がもたらす影響力は失われ、
縦のつながりよりも横のつながりが
重要視される傾向にあるといいます。
人々は自分にとって身近なところに
信頼を置くようになってきています。
一方的な見解よりも、友達や家族、
普通の人がソーシャルメディアを
通じてシェアした情報を、人々は
より信用するようになったという。
2つ目は、
大手メディアの信頼が、
完全に崩壊してしまったこと
です。
一方向的な情報通達よりも、
人々は自ら検索して得られた情報、
あるいはシェアされたネット上の
コンテンツをより信頼しています。
3つ目、
社会システム全般に対しての
信頼度が低下してしまっている現実。
53%は「システムは機能していない」
と答え「機能している」と答えたのは
たった15%だったというレポートです。
現実的に世の中の人々の多くは、
グローバル化もイノベーションも嫌う。
「職が奪われ、居場所がなくなっている」
からだという説明がなされていました。
社会不信や、メディアへの信頼度の衰退が
米国大統領選のフェイク(嘘)ニュースの
拡散につながったということで、結果的に
投票行動に多大な影響をもたらしたとか。
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ほぼすべてのメディアが米大統領選で
トランプ氏を支持しなかったのに結局
彼が当選したのは、そういう感じで、
世間から信頼が消えためだそうです。
朝食会合の冒頭に、エデルマン社CEO、
リチャード・エデルマン最高経営責任者
は、強い言葉で警鐘を鳴らしました。
「リーダーもメディアも失敗している。
自らを変える必死な努力が必要だ」と。
ただし、続いて開かれたパネル
ディスカッションの際には、
自己改革の強い意識の様なものは
それほどには出ていない模様です。
具体的には、ドイツ銀行、国連、
英国フィナンシャル・タイムズ、
米国決済大手のペイパル、
欧州経営大学院(INSEAD)、
米食品大手のキャンベル・スープ
などの各界の代表が登壇しました。
そうそうたる顔ぶれではあっても
話す内容からは何ら危機感もなく、
解決の端緒が開かれる気配もない。
一般から、次の様な質問も出ました。
「Brexit(英国の欧州連合からの離脱)
やトランプ大統領誕生の原因は、
リーダーの信頼度が低下したとともに、
リーダーと社会との対話がないことです。
最も簡単な解決策としては、
ソーシャルメディアを使って、
オープンなプラットフォームで
リーダーが直接対話すること
ではないでしょうか?
各パネリストの皆さんは、
どれだけソーシャルメディアを
やっているか聞かせてください。
また、信頼度というものは、
フォロワー数と相関関係がある
と思いますが、その仮説については
どう思いますか」
だがモデレーターは鼻で笑って、
「ツイッターで信頼が得られるか」
と質問を矮小(わいしょう)化して
パネリストに投げかけた。
答えたパネリストは、
「ソーシャルメディアは
使っていないが、
ツイッターのフォロワーと
信頼度は別だと思う」
という否定的な一般論で
終わってしまった。
その様な、相手の意見を鼻で笑って
否定的に一般論で答える姿勢こそが、
権威主義的で人々の信頼を失わせてきた
根本的な原因ではないでしょうか?
以下、その質問を投げかけた、
日本人企業家の発言です。
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信頼は、謙虚な言葉や姿勢、
感情に配慮した論理的な意見交換
によってのみ醸成されていく。
欧米のリーダーはその謙虚さを失い、
そして社会の変化から取り残されて
いったのではないだろうか。
日本はその失敗を繰り返してはいけない。
自分の考えていることをすべてさらけ出し、
対話をする必要がある。
社会から批判を浴びようが
ネットで炎上しようが、
真摯に対話を重ね続ける姿勢のみが
信頼を獲得する方法だと思う。
それをしないリーダーや、
権威を振りかざし対話を
拒むリーダーは退出すべきだろう。
僕は思ったことを
ソーシャルメディアでも、
コラムでも書き続けたい。
欧米で起こっている社会の断絶を
日本で生みだしてはいけない。
シラ書
第42章
-15〜25
さて、いま、あなたに
主の業を考えさせ、
私の見たことを話そう。
主のことばによって業は行われ、
創造界は、そのみ旨に従う。
光り輝く太陽は万物を見下ろし、
主の業は光栄に満ちあふれる。
主は、そのすべての
不思議を物語る能力を、
清いものにさえ与えたまわなかった。
しかし、天軍の天使たちには、
威光のみ前に立つ能力を与えられた。
主は、深淵と人の心の深みを探り、
その密かな計画をも知られるだろう。
いと高き者としてあらゆる知識をもち、
はるかな未来をも予め知られている。
主は、過去と未来を告げ、
隠されたものを公にし、
人のどんな思いも主から逃れられない。
どんな言葉も主には隠しきれない。
主は、知恵の不思議な業を
秩序よく整えられた。
主は、永遠から永遠に存在され、
何一つ加えることは出来ない。
また主からは何一つ奪えず、
誰の助言も、主には必要でない。
主の業は、
すべて人の心をひきつけるが、
人の目でながめられるものは、
その火の粉の一片にすぎない。
それらのものはみな
永遠に存在を続け、
どんなことがあっても、
すべてのものが主に服従する。
万物は一つずつ対照がある。
不完全なものは、
何一つつくられてはいない。
一つは他の優秀さを浮き上らせる。
その美をながめて、
見あきる者があろうはずはない。



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