俳優の萩原流行さんが、バイクによる交通事故でお亡くなりになりました。62歳。



萩原さんは20年ほど前にうつ病と診断され、奥さんもうつ病だったことから、ご夫婦で病気への理解を広める活動をしていました。


体調はどのような感じだったのか分かりませんが、乗っていた愛車のハーレーは、ほぼ無傷のような写真でした。

ハーレーダビッドソン883

ガンガン行こうぜタイプではなく、

ゆったり楽しみましょうのタイプ。

通称、パパさん。

萩原流行さん御夫婦にはお子さんはいらっしゃらないということですが、俳優の後輩指導に熱心だったりだとか、猫ちゃんにはとても子煩悩だったとも言われます。



自身の役者としてのDNAを残すべく、

萩原流行アクターズスタジオ

という役者養成所を作り、そこで、

後輩の指導に努めていたということです。

 


【 うつ病の体験を積極的に語る 】


萩原流行さんは、舞台やテレビなどで俳優として活躍しました。その一方、20年ほど前にはうつ病と診断され、テレビや講演会などでもご自身の体験を積極的に語っていました。

萩原さんがうつ病と診断されたのは、仕事の重圧などが重なった時期でした。2012年3月10日にあった宮崎市での講演で、当時の状況について「死にたい死にたい、ということばかり考えていた」と吐露しておられます。


【 妻も発症、夫婦で活動 】

萩原さんがうつ病を発症する前、妻の摩侑美さんもうつ病を発症していました。

「妻が『胸の中の悲しみ、苦しみを、包丁で裂いて取り除きたい』と話したときにはびっくりした。まさか、自分もうつ病になるとは思ってもいなかった」と語っています。

うつ病になってみて、初めて気づいたこともあったそうです。

「何げない言葉で人は傷つく。自分が傷ついたことで人の痛みが分かりました。うつ病になってすべてが悪いわけではない」

宮崎市の講演では「くよくよしないで明るく生きていきましょう」と、最後に語りかけていました。

萩原さんは、夫婦でうつ病への理解を呼びかける活動を続けていました。2006年1月に放送された「ETVワイド ともに生きる 女性の〝うつ〟」に、摩侑美さんが出演した時にこう訴えました。



 「話を聞いてくれる人が1人いればいい」


2時間の放送中、番組に寄せられたFAXやメールは千通を超えたそうです。



     猫好きで有名「生きる励み」

萩原さんは、大の愛猫家としても知られ、ペット情報誌などにたびたび登場していました。

 2010年8月の朝日新聞の記事では、当時飼っていた3匹の猫との仲むつまじい生活を語っていました。


猫を飼い始めたのは32歳の時。最初に飼ったのは、小鉄という茶トラの猫でした。


医者には「寿命は短い」と言われ、病気をするたび懸命に介護。17年間、一緒に過ごすことができたそうです。

猫たちを「ペット」と言ったことはないという萩原さんにとっては、自分の子ども同然でした。

「わが家には、子どもがいないので、僕を頼ってくれて、守ってあげなければいけない子がいるというのは、僕にとって生きる励みになります」

先だった猫の遺骨は、1個の大きな箱に入れて家に置いてあり、「遺言で、夫婦のうち先に死んだ方と一緒に散骨することになっています。最期まで同居人でいたいと思っています」と語っていました。


「死ぬまで舞台に立ちたい!」

 萩原さんのオフィシャルページには、「今後の目標」についてこう書かれていました。

 「死ぬまで舞台に立ちたい!」

 早すぎる死に、ツイッターでは

「カウボーイの萩原流行さん、好きだったのになあ」

「インテリな悪役の出来る人が亡くなると独特の喪失感があるな」

などの投稿が相次ぎました。