ナアマン将軍と預言者エリシャのお話は、
旧約聖書の中でも特に有名なものであり、
数多くの示唆に富んだ教訓深い物語です。
【 ナアマンと預言者の物語 】
イスラエルの隣国スリヤの将軍である
ナアマンは、らい病にかかりました。
癒してもらおうと、イスラエルの預言者
エリシャのもとにやって来ました。
医療も神頼みに大きく信頼する時代、
エリシャに言われた通りにナアマンは、
ヨルダンの水に七回身を浸したところ、
らい病が完全に消え去ってしまいます。
本当に、健康な身体に回復しました。
これは本当にありがたい奇跡です。
当時は治すなんて神様しかできない。
さてナアマンはというと、持参していた
高額の金品を謝礼として預言者エリシャ
に全てあるだけ支払おうとしていました。
しかし、エリシャには断られました。
そこで、今後はイスラエルの神である
主にのみ礼拝を捧げるとを決意します。
ナアマンは自宅に主の祭壇を作るため、
イスラエルの土を積んで帰りました。
エリシャの弟子にゲハジがいました。
彼は、ナアマン一行を追いかけます。
嘘をつき、ナアマンが支払おうとした
金品諸々をまんまと手に入れるのです。
道義的にも、許されざる者でしかない。
当時は知性もモラルも発達途上の時代。
神の人エリシャは聖霊の賜物によって
不正義を見抜き、ナアマンのらい病が
ゲハジとその子孫に移ることを預言し、
ゲハジは即刻、らい病を発症しました。
預言者エリシャとは、預言者エリヤに
仕えていた人です。そして、ゲハジは
預言者エリシャに仕えていました。
しかしながらゲハジには、師エリシャ
の清廉潔白な品性が欠落していました。
ナアマンが持ってきた謝礼の金品を、
エリシャが受け取ろうとしなかった
事が、全く理解出来ませんでした。
帰国途上のナアマン将軍を追いかけ、
嘘をついて金品をだまし取りました。
神様がいると知りつつ人をだました
ことで、ゲハジはナアマンのらい病
を引き継ぐことになってしまいます。
【人を騙すのは神を騙すのと同じ】
神の名をかたり、人をだましてお金を
取り上げるというのは、お金とらい病
を等価交換で買い取る行為と同じです。
しかも子々孫々まで続くということで、
これはアブラハムが信仰者の父である
ようにゲハジは貪欲と詐欺の父ですね。
彼は、預言者エリシャの言葉通りに、
らい病により雪のように白くなります。
新約にも教訓深い言葉はありますが、
「雪の白さ」という表現には、汚れた
罪の醜さを覆い隠す清らかなイメージが
あるような感じもしてしまいますね。
お金についてちょっと引用します。
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【第一テモテ6章9~10節】
富むことを求める者は、
誘惑と、わなとに陥る。
そして、滅びと破壊へと、
人を沈めてしまうような
無分別な恐ろしい情欲に
落ちてしまうものである。
金銭を愛することは、
すべての悪の根である。
ある人々は欲ばりすぎて
金銭を追い求めたために
信仰から迷い出てしまい、
たくさんの苦痛を伴って
自分自身を刺しとおした。
【1 TIMOTHY6:9~10 】
But those who are determined
to be rich fall into a temptation
and a snare and many foolish
and harmful lusts, such as drown
men in ruin and destruction.
For the love of money is
a root of all kinds of evil.
Some have been led astray
from the faith in their greed,
and have pierced themselves
through with many sorrows.
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