~旅は道連れ世は情け~

という日本のことわざがあります。


旅をするには誰かと一緒に行った方が安心であり、世の中を生きていくにも誰かと協力した方が心強い。

だから、人が苦境や困難を乗り越えるためには、だれかしら他人との相互扶助、気配りやら思いやりやらが大切だということです。


もちろん、一人前の大人ならば、一人で出来ることは一人でするのは当然です。

一人で出来ることは一人でやらないといけないというのは、大前提のことです。



だれかを道連れにするということは、時には負担を与えることにもなります。

それに、たとえ家族でも親友でも仲間同士でも、相手に依存しすぎてばかりいたら、精神的な自立ができなくなりかねません。



もちろん、どうしても一人で出来ない状況の時もあります。



物理的に困難な状況で協力してもらうためには、出来るだけ協力者の負担が少ない方のが、お互いに精神的な意味でもサポートをしてもらいやすい。


だからといって、ささいなことでいつも頼りっぱなしだと、いざという時に協力してもらえない可能性も出てくる。




かといって、自分で何でもかんでも抱え込むことも、これもまたとてもよろしくないことです。





本当にそれが一人で出来るかどうかは、きちんとよく考えなければならない。

単なる甘えや甘やかしは人の心を駄目にしかねない。



情けをかけたりかけられたりすることは、何を基準に置けば良いのか。




まずは、一人でどこまで出来るかということを、その状況にふさわしく理解をすることです。


やる必要がなければしないし、必要なことなのにめんどくさがってやらないのは非人情すぎる。


それを本当に理解した上で、出来ることは一人でやり、出来ないことは誰かと協力してやるようにする。





本当の思いやりというのは、ただ単に相手を甘やかすことではありません。



真実の愛、本当に情け深い心とは、時には厳しく感じられるもの。


強く激しい思いで相手に接することがあろうと、それは別に、その人の自我とかエゴとかこだわりとかプライドであるばかりではない。





旅は道連れ世は情けとは、仲間同士の助けあいのことではあるものの、親しくて仲が良い相手とばかり触れあえということではない。


苦境や困難は人生にはつきもの。


その人生を、真実一路に進むためには、苦手な人の相手をしたり、困難な話を聞かされたり、楽しいことばかりではない。




お気楽な道のりの先にはお気楽な結果しかないけれども、苦境困難に際してさえも、笑顔で楽しく幸せに乗り越える人には、それにふさわしいすばらしい果報が待っているものなのです。


『た』

~旅は道連れ世は情け~


(江戸版いろはかるたより)
ハッピー・ラッキー・スマイリーな毎日であるために...Thanks Giving Awakeness...!-2012102122070000.jpg