劇作家・演出家・役者である野田秀樹さんのビンタビュー記事「AIの時代に思う」で、以下のような彼の言葉があります。
「考える」ことは、科学で言えば、基礎科学のようなもので、効率的でなく、すぐに結果もでない、早い話がすぐに金にならない。でもひたすら「考える」ことで、人間の世界は維持されてきたし、維持されていくものだと思います。(中略)いい演劇も同じで、見終わった後に、そこに簡単な答えが あるのではなく、答えられない難しい問いだけがある。「人生」にしても「愛」にしても同じで、実は、答えではなくて、難しい問いでしかない。それを生きる人間の姿は、昔から変わらないし、これからも変わらないと思います。どれだけ、技術が新しくなろうがね。(2026年1月16日毎日新聞朝刊「論点」)
2025年から本格的なAI時代に突入しました。私自身も文章を書く上で、下調べをしたりするのに生成AIとやり取りをします。情報面での「速度と量」には驚かされますが、「考える」という人間らしい営みとは違います。
人間は、考えることで「人間には解決できない難問が存在する」ということに気づきます。?(疑問符)で終わるのを許せるのが人間であり、オープンエンド(結論を出さない)で、答えに余韻を残し、更なる問いへ誘うのが人間の「考える」なのだと私は思います。.(終止符)で終わろうとするAIにはできません。


