午前3時。
しーんと静かな空気が辺りを包み込む時間。
タカラマミーヤココがぱちっと目を覚ますと、
マロばぶの大きな2つの瞳が待ち構えていました。
ヤココは少し驚いて、両手でマロばぶの顔をパシッと挟むと、マロばぶのほっぺを優しくモミモミし、笑って言いました。
『な〜んだい、マロばぶ、お腹減ったのかい』
マロばぶは大きな口で大きなあくびをひとつして、
『にゃん、』
と短く返事をしました。
『そうかい、そうかい…今日はひとりで行かないんだね、わかったよ』
そう言って、タカラマミーヤココは体を起こし、支度を始めました。
マロばぶはベランダに続く窓のそばで待っています。
こんな時間に、どこへ行こうというのでしょう?
答えは…マロばぶの“腹ごしらえ”。
つまり、食事です。
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マロばぶの食事は、少し変わっています。
マロばぶは、“人間の思考”を食べて生きています。
なので、人々が寝静まっているこの時間、
人間の沢山いる町へと出かけ、人の頭からこぼれた思考の塊を食べるのです。
それに、マロばぶはとても大きな猫で、1m50cmもある上に、空を飛ぶので、みんなを驚かせてしまいます。
そんなわけで、あまり人目につかない時間がマロばぶの“お食事タイム”となっているわけです。
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わざわざ出かけなくても、ヤココの思考を食べればいいんじゃないかって?
もちろん、マロばぶは、ヤココの思考も食べています。
が…マロばぶにとっては、ヤココ1人の思考の塊では、“おやつ”程度にしかなりません。
しかもヤココは瞑想状態に入っていることも多いので、こぼれる思考の量も、人より少なめ、というのもあって、マロばぶの食事は“外食”が基本となっています。
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実はマロばぶ1匹でも、町に降りて“食事”をすることはできるのですが、いかんせんマロばぶは極度のマザコンですので、度々こうしてヤココといっしょに町へ降りるのです。
ヤココも、この時間のしーんと静まり返った空気の中、美しい星空を見ながらする空中散歩が好きでした。
『さぁ行くよ、乗せとくれ』
ヤココがそう言うと、マロばぶは喜んでヤココに駆け寄り、ヤココの乗りやすい高さに背を落としました。
ヤココが背中に乗ると、
のそ、のそ、とベランダへ向かい、マロばぶの大きな体がゆっくりと空へ向かって浮いていきます。
のそ、のそと歩くように、ゆっくりと高度を上げて、ある程度上ったら、すーいすいと、マロばぶ得意の空中散歩の始まりです。
ヤココは、マロばぶのマシュマロのように柔らかい背中で、ふわふわの毛並みを心地良く感じながら、いつもより近くに星々の輝きを感じ、心躍らせていました。
マロばぶも、ヤココがいっしょだと、お空の散歩がいつもより嬉しく、満足げです。
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マロばぶには、ヤココやわたしたちには見えない“思考の塊”が見えるようです。
時折ピタッと止まって、パクッと食べて、噛むような仕草をして飲み込んでいるようですが、匂いや味があるのかは未だ謎に包まれています。
ですが、わかっていることもあります。
“前向きで、いい気分のするような思考”を食べると、宝石や純金のうんち💩をします。
“気分の悪くなるような思考”を食べると、とって〜もくっさ〜いオナラか、ゲップをします。
この強烈な臭さといったら…。
この話は、しないでおきましょう🤭
そして、マロばぶ自身も、好んで“前向きな思考の塊”を選んで食べているようです。
長年食べ続けていると、わかるのでしょうね。
気分の悪くなるような思考の塊を口に入れて、間に合う時はオエッとすぐに吐き出しているようです。
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お腹いっぱい食べたら、ふわふわと上機嫌でヤココのお城へ帰ります。
宝石うんち💩や、純金うんち💩が出るタイミングはまちまちですが、このうんち達はヤココの収入源のひとつになっています。
とはいえ、ヤココはその大半を“寄付”するのですが…そのお話は、また別の機会に。
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夜が明け、日が昇るころ、お城に帰りつくと、
マロばぶはヤココごと大きなお気に入りのソファーにダイブし、そのまま可愛いイビキをかきながら寝てしまいました。
『お腹いっぱいかい、マロばぶ…よしよし』
ヤココも、心地良くて、マロばぶを優しく撫でながら、小さなあくびをひとつして、そのまま寝てしまいました。
続きは、また明日。
タカラマミーヤココが朝寝から目を覚ますころに、お会いしましょう。