朝食って本当に必要?? | In my life ~研究・育児日記~

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2011年5月ー2014年2月までBostonに留学していました。
現在は帰国して臨床、教育に追われる日々です。

日本では、厚生労働省が推進している運動「健康日本21」において、朝食の重要性を強調しており、朝食の欠食率の減少を掲げています。

さてここで疑問。

朝食は本当に必要なのでしょうか?

以前に記載したとおり、私は朝食をほとんど摂りません(こちらの記事参照)。
ただ面倒くさがりな自分を正当化したいだけ?→否定できません。。。

インターネット、マスコミは揃って朝食の必要性を説きます。

ですが日本人は明治以前、昼頃に1日の最初の食事を食べていたとされ、「1日2食」でした。

さらに、朝食をとることは

 1. 肥満の原因になる
 2. 胃がんの原因になる
 3. 午前中の生産性を低下させる

と、1999年に渡辺先生が書いた『朝食有害説』という著書にて記されています。

現在、全国各地で講演されている松田麻美子先生、甲田光雄先生等も、朝食反対派です。

1. に関しては賛否両論で、朝食を抜くことで低血糖となり基礎代謝が下がる、昼食、夕食の摂取増大につながると言われており、関取は朝食を抜くことで有名です。

しかし、人間の体は体内に蓄えているグリコーゲンを用いることで糖新生を行うことができ、朝食を摂らないグループと摂るグループで血糖値の有意な差はないとしている論文があり、2011年にドイツのグループは朝食を摂ることは総カロリーの増加につながるのみである。との論文を出しています (Nutrition Journal IF(2011):2.477)。彼らも同様にskipping breakfastの有用性を説いています。

2. に関してはもっとも活動性が高い午前中は交感神経優位であり、全身の血流は脳、筋組織に分布します。したがって、この時間帯は生理的に消化管を休めるべき時間であり、食べ物を摂取すると消化管に負担がかかる。という論調です。

3. に関しては、逆に脳、筋組織に分布すべき血流が、朝食をとることで消化管へ流れてしまい、知的生産性が下がる。という可能性です。朝食を抜いた子供の成績は優位に低い(これは日本人の報告)等のデータがありますが、2012年の肥満児を対象にした他の報告ではホルモン量や認知機能に差はないとしています(Eur J Clin Nutr IF(2011):2.462)。

私は朝食は以前より普段はとらず、朝はコップ一杯の水を飲んで、腸管の蠕動を刺激し、排便を促します。

といったことを今日のコーヒータイムで外国人のみんなに英語で説明しようとしましたが、うまく伝わらず、「あなたが何を考えているかわからない。」と冷たい目でみられました。