サルコイドーシス | In my life ~研究・育児日記~

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2011年5月ー2014年2月までBostonに留学していました。
現在は帰国して臨床、教育に追われる日々です。

本日のGround Roundは、NY州にあるAlbany Medical Centerの
Division of Pulmonary and Critical Care Medicine
のチーフであるDr.Marcによるサルコイドーシスの話でした。

以下、気になった点を抜粋します。

 1. 日本は心サルコイドーシスによる死亡例が約7割と、欧米と比べて格段に高い。
 2. 基本的に臓器特異的な症状があれば、ステロイドによる治療を考慮。
  (基本的にself remittingな経過をとるので、活動性がなければobservation。
 3. 治療の1st lineはステロイド(20mg-40mg)、2nd lineはMTX、3rd lineはIFX
  (クローン病やウェゲナー肉芽腫症と同様、可溶性TNF受容体であるETNは効果がない)
 4. 皮膚(Lupus pernio)、神経症状に対してIFXは劇的な効果を示す例がある。
 5. 特定の職業に多い点と、家族内発症が多いという疫学的な事実から、
   antigenとなるsubstance/microorganismとAPCから抗原提示を受ける、
   Th1細胞となるT細胞に発現するHLAのコンビネーションにより多彩なphenotypeを
   呈することが示唆される。
   Sarcoidosisではなく、Sarcoidosesといっていました。

 6. 経過中、常にTb、リンパ腫、IgG4関連疾患を鑑別に挙げる必要がある。

といったところです。