こんにちは!国際教養大学(AIU)の受験を目指している皆さん、前回の記事ではAIU英小論文試験の概要と全体的な攻略法についてお話ししました。今回は、A/B日程にフォーカスして、出題傾向と対策法を詳しく解説していきます。
A/B日程はAIU英小論文試験の中でも特に自由度が高い形式が特徴で、受験生のクリティカルシンキング(批判的思考力)や創造性がより顕著に試されます。そのため、しっかりと準備をすることで他の受験生に差をつけることが可能です。私の友人の多くもA/B日程で国際教養大学に挑み、合格を勝ち取った経験があるので、実際の試験で役立つポイントをわかりやすくお伝えします!
A/B日程英小論文の基本構造
まず、A/B日程の英小論文試験では、以下のような基本構造が一般的です。
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課題文の読解
- 試験の冒頭には、400~800語程度の英語で書かれた課題文が出題されます。この課題文を読み取り、設問に対する自分の意見を論じる形になります。
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自由英作文
- 課題文を参考に、自分の意見を述べる300語以上の自由英作文が求められます。この部分で受験生の思考力や表現力が評価されます。
出題傾向の分析
過去のA/B日程試験を振り返ると、以下のようなテーマが頻出しています。
1. 異文化理解に関するテーマ
AIUが国際教養大学であることから、異文化間の違いや共存をテーマにした課題が多く見られます。例えば、ある年の課題では「異文化を理解することの重要性」について問われ、受験生は自分の体験や知識をもとに意見を述べる必要がありました。
2. 創造性や教育に関するテーマ
教育の在り方や創造性を重視するAIUでは、「創造性を育む教育の条件」や「教育の目的」についての課題が頻出しています。このようなテーマでは、単なる知識の羅列ではなく、自分の経験や独自の視点を織り交ぜた論述が求められます。
3. グローバルな社会問題
気候変動やテクノロジーの進化、AIの社会的影響など、現代のグローバルな課題もよく出題されます。これらのテーマでは、自分なりの意見を論理的に展開し、具体例を挙げて説得力を持たせることがポイントです。
A/B日程の試験で評価されるポイント
国際教養大学のA/B日程英小論文試験では、以下の3つのポイントが評価の基準となっています。
1. 論理的な構成
自由英作文では、「序論」「本論」「結論」の基本構成が評価されます。特に本論部分では、課題文の要点を適切に引用しつつ、自分の意見を具体的な例や事実で補強する必要があります。
例:異文化理解をテーマにした場合
- 序論:異文化理解が必要な理由を述べる
- 本論:異文化理解の重要性を示す具体例(例:留学経験や多文化環境での学び)
- 結論:異文化理解を進めるための方法論や自分の考え
2. 批判的思考力
与えられた課題文の内容をただ要約するだけではなく、「自分の視点」を持つことが重要です。課題文の主張に賛成するだけでなく、反対意見や別の視点を提示し、深い議論を展開する力が求められます。
3. 文法と語彙力
論文全体の文法の正確さと、語彙の幅広さも重要です。特に300語以上の自由英作文では、複雑な文法や適切な表現を使いこなすことが求められます。ただし、無理に難しい語彙を使うよりも、明確で正確な文章を書くことを優先しましょう。
A/B日程英小論文試験の対策法
1. 課題文の読解力を鍛える
試験の第一関門である課題文の読解は、素早く正確に内容を把握するスキルが求められます。過去問やTOEFLリーディングなどを使い、長文を短時間で読み取る練習を繰り返しましょう。特に、以下の点に注意しながら読むと効果的です。
- キーワードを見つける
- 段落ごとの主張を理解する
- 筆者の意図や立場を把握する
2. 論文構成の練習
実際の自由英作文では、「序論」「本論」「結論」の構成が不可欠です。この型を体得するために、日頃から短いエッセイを書いて練習しましょう。例えば、以下のようなテーマを選んで練習するのがおすすめです。
- テーマ例:「グローバル化の利点と欠点」
- テーマ例:「AI技術がもたらす社会的影響」
これらのテーマについて、自分なりの意見を構成的に述べる練習を繰り返すことで、本番の試験でも焦らずに書けるようになります。
実践的なトレーニング方法
前半では、A/B日程英小論文の基本構造や評価基準、出題傾向について解説しました。ここからは、具体的なトレーニング方法や自由英作文の書き方のテクニックについて掘り下げていきます。実際の試験で高得点を狙うための実践的なアプローチを詳しく解説します!
1. 過去問を使ったシミュレーション
AIUのA/B日程英小論文試験では、過去問を活用したシミュレーションが非常に有効です。以下のステップを参考に、本番さながらの練習を行いましょう。
ステップ1: 時間を計って解く
過去問を解く際には、実際の試験時間(約120分)を厳守して取り組むことが大切です。特に、課題文を読む時間と自由英作文を書く時間をあらかじめ分けておくと、本番での時間配分がスムーズになります。
ステップ2: 課題文を分析する
課題文を読む際には、以下の3点を意識しましょう。
- 主張(Main Idea)を把握する
- 筆者が使っているサポート(Supporting Evidence)を確認
- キーワードや重要なフレーズにマークを付ける
例えば、過去に出題された「創造性を伸ばすための条件」というテーマでは、「冒険心」「失敗を許容する文化」「ロールモデルの重要性」といった要素が課題文に含まれていました。これらをピックアップすることで、自由英作文を書く際の柱となるアイデアが見えてきます。
ステップ3: 自由英作文を書く
自由英作文では、課題文を参考にしながらも、自分の意見や経験を交えることが重要です。たとえば、次のような構成を意識して書くと、論文がまとまりやすくなります。
例: 異文化理解に関する自由英作文の構成
- 序論: 異文化理解の重要性を述べ、課題文のテーマを要約。
- 本論1: 課題文の主張を支持し、具体的な事例を挙げる(例: 自身の留学経験)。
- 本論2: 別の視点から異文化理解の課題や利点を論じる(例: 異文化間での誤解の可能性)。
- 結論: 異文化理解を深めるための提案を述べ、論文を締めくくる。
ステップ4: 自己添削とフィードバック
書き終わったエッセイを見直し、自分で添削する癖をつけましょう。特に、以下のポイントを確認することが重要です。
- 論理の一貫性:序論から結論までの流れが自然か。
- 文法と語彙:ミスがないか、適切な語彙を使用しているか。
- 課題文との関連性:課題文の内容に基づいているか。
可能であれば、英語に詳しい先生やプログラムを利用してフィードバックをもらうと、さらに実力が伸びます。
2. 自由英作文の効果的なアイデアの出し方
AIUの自由英作文では、課題文をベースにしながらも、自分の経験や独自の視点を織り交ぜることが求められます。しかし、多くの受験生がここで悩むのが「何を書けばいいのか」という問題です。そこで、効果的にアイデアを引き出す方法をご紹介します。
クラウドマッピングを活用
アイデアを出す際に有効なのが「クラウドマッピング(Mind Mapping)」です。テーマを中心に書き出し、関連するアイデアや具体例を周囲に展開していく方法です。例えば、「異文化理解」をテーマにした場合、以下のように展開できます。
- 異文化理解の重要性
- コミュニケーションの向上
- 誤解の解消
- 自分の体験
- 留学中に感じた文化の違い
- 異文化の習慣を知った経験
このように書き出すことで、自分が書くべき内容が明確になり、自由英作文の内容が整理されます。
時事問題や社会的テーマを日常から意識
日頃からニュースや記事を読み、国際教養大学の出題傾向に合ったテーマについて考える習慣をつけましょう。例えば、気候変動やテクノロジーの進化、異文化共存などは頻出テーマです。これらに対して自分なりの意見を持つことが、試験本番でのアピールにつながります。
3. 語彙力と文法力の強化
自由英作文の評価基準には、語彙力と文法の正確性が含まれます。これらを強化するための方法を以下に挙げます。
語彙力の強化方法
- シソーラスを活用:同義語や反義語を調べ、表現の幅を広げる。
- TOEFLやIELTSの単語帳を活用:AIU試験に似たテーマで使える語彙が多く含まれている。
- 自分で例文を作成:覚えた単語を実際に使いながら記憶を定着させる。
文法力の向上方法
- 基本文法の復習:中学・高校の文法書を見直し、基礎を固める。
- オンラインツールの活用:Grammarlyなどのツールを使って、自分の文章の文法チェックをする。
- 短文作成の練習:簡単な短文を正確に書く練習を積み重ねる。
4. 試験本番に向けたメンタルの準備
どれだけ準備をしても、試験当日には緊張するものです。そのため、メンタル面の準備も重要です。
試験本番での心構え
- 時間配分を守る:課題文の読解と自由英作文の時間をあらかじめ決めておく。
- 深呼吸して集中する:緊張した時には深呼吸をして気持ちを落ち着ける。
- 過去の練習を信じる:自分が積み重ねてきた努力を信じて、堂々と取り組む。
次の記事:C日程英小論文の特徴と準備方法
この記事では、A/B日程英小論文試験の対策法を詳しく解説しましたが、AIUの試験にはもう一つの形式、C日程があります。次の記事では、C日程の試験形式や特徴、具体的な対策方法について詳しくお伝えします。A/B日程とは異なるアプローチが求められるC日程をマスターするためのヒントをお届けします!
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