僕は願った。君の側にいることを。

最初は何の感情も無い、動けない僕。
けど、君はいつも辛い事があると僕を抱き締めて、泣く。
君から寂しさや悲しさが移ったようだ。
君を抱きしめたいのに僕の手は動かない。

次の君もその次の君も何度生まれ変わっても僕を抱き締めて、泣く。
僕は願った。君を抱きしめる事を。

次の僕は自ら君に触る事ができた。でも、君の言葉は話せない。
だから、君が辛い顔をしている時、僕は寄り添い君に触れる。
すると君は僕を抱き上げ抱き締める。僕は小さな前足で君を抱き締める。
どんなに言葉を掛けたくとも、僕の言葉は君に伝わらない。この小さな前足では君を色々な悲しみから守ってあげられない。
僕は願った。君を守る事を。

「ねぇ」
「ん?」
「変な事だけどさ、あなたのこと、ずっと前から知ってる気がするの。」
「ふ〜ん。そう思うならそうかもね」

今は君が僕の腕の中にいる。
どんなに泣いても、悩んでも、僕が君を守ってあげる。
僕は願った。君と幸せになる事を。