reflection | 恋愛小説家

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明け方は風が強くて

いつもは届かない電車の音がした

始発かしらと毛布を引き上げて丸まると足先が冷たい

そういえば昔住んでいた家の近くに大きな通りがあって

夜な夜なサイレンやらエンジンを吹かすバイクや車の音がした

どこか不吉な予感がしてドキドキしながら耳を塞ぎ

気配が通り過ぎるのを待っていたっけ

聞こえないはずの音が夢うつつの頭の中をかすめる


いとしい声が遠くに響いた

もやもやとした人の影は真っ白になって

眠りの世界に溶け消えた