とうとい | 恋愛小説家

とうとい

3月が終わろうとしています。

早いものです、本当に。


振り返ると

11日に震災が起こってからは、毎日が飛ぶように過ぎていくようです。

現実だと信じがたいほどの、「現実」を突きつけられたとき

暢気にフィクションを考えてばかりいられなくなり

暗い街中、入場制限された駅、戦後みたいに早い夜を

ただ勤勉に、できるだけいつもどおりに生活していました。

新しい事態に直面しては、戸惑いながらも適応していき

また新しい事態に直面しては、また戸惑い、適応していき、

何度となく同じことを繰り返しながら、数週間が経っていました。

いつもどおりではない、でもそれが「日常」であること。

そもそも、いつもどおりとか普通って何だろうと思いながら。


一昨日、福島に住む母に電話をかけて、誕生日おめでとうと言いました。

母の家にはテレビがありません。

情報が必要なときは、ラジオを聴いているそうです。

テレビ、無くてもいいと思います。


「アーミッシュの暮らしがいいね。」「ほんとよ。」

陽が昇れば働き、夜が来れば休む。


自然に囲まれていると、その雄大さ、美しさに

いま日本が、(そして福島が)陥っている困難や悲劇が

嘘みたいに思えるわ、と言っていました。

でも、同じ町の公民館などに、避難してきている人もいるそうです。


当たり前ですが、ひとは尊い。

いのちも、精神も、愛情も、優しさも、あらゆる感情も、

日々の営みも、他愛ない一日も、尊いものです。