失恋気分 | 恋愛小説家

失恋気分

「別れよっか」なんて

まるで真実味のない言葉だったから冗談にできた。

そんな言葉をやすやすと口にしたこともあったのに

いつしか「そうね」と真顔で答えられるのが怖くて仕方なくなって

言ったら最後、二人は本当に終わってしまうような気がして

無口になっていったんだ。


少し前までの私はひとつ大きな思い違いをしていた。

終わったって、つながっていられると疑わずにいられた。

だけどもし、もしもこの恋が消えてしまったとしたら

パックリ開いた切り口をどうしようもできず

私は腐ったり細くなったり髪が白くなったりするのかもね。


嫌いになれたらいいのに、簡単には忘れられないほど

日々は愛おしく、好きになりすぎてしまった。

だからこそ想像以上に打ちのめされてしまうことも分かっている。

馬鹿な話に背中を叩きあうこともできないし

その壁を乗り越えるまではしばらく逢えなくなるだろうし

死にそうな気持ちに、なるんだろう。


辛くて仕方ないときは心をぱたんと閉じて凌いだ。

感情はとても淡々としており、ほのかに悲しいような「気がした」。

まるで他人事のように、静かな気持ちだった。

でも油断すると勝手に涙が落ちてくる。

どうしようもないボロボロの一線を越えたら笑えるものだけど

離れることを、ほんの少し想像しただけでこんなにも胸が痛い。


だから、もう言わない。