抜け殻 | 恋愛小説家

抜け殻

君が部屋から出て行った

 

地面から這い出してきたセミが

青白い羽を伸ばし

乾いていくようすを見つめていた

飛び立ったあとの抜け殻は

踏んづけて粉々になったら

もう二度と元には戻らないんだ

 

こんな時でさえ

脱ぎっぱなしのシャツが

さっきまで体が入っていたままの形で

ベッドの上に乗っている

 

どうしろっていうの

あからさまな痕跡を残して

君が部屋から出て行った

 

私は抜け殻になっちゃった