博士に訊きたいことがある | 恋愛小説家

博士に訊きたいことがある

確かに、科学的に説明できないけれど

「無意味ではない」偶然はたくさんあります。

 

無意識のうちに意識と行動が調和していること、

同じことを考えたり、発言したりしていることなど

個人的でない、人とかかわる同調を生み出す力、

「意味ある偶然の一致(シンクロニシティ)」を説いたユング。

 

学校の帰り道、チョコボールが食べたいと思っていたら

母がチョコボールを買って帰ってきてくれたこと。

(それもキャラメル味だった!)

同じ箱の中で暮らす家族ですもの、

そんな偶然は、ある意味必然なのかもしれません。

 

ところが

生まれも育ちも年齢も、積み重ねてきた経験も違うのに

あなたと私の間にある偶然は数え上げたらきりがない。

 

目の付け所、思っていたこと、発する言葉、笑いのツボ

着ているもの、歩調、好きな場所、選ぶものなど

面白いほど重なるあれこれは

もはや偶然と呼べる粋を超えていて

 

きっと、私たちが知り合う前から何度となく、

人知れず一致し続けていたんだろうなと

疑う余地もないのです。

 

ユングが健在ならば研究熱に火がつくぐらい

私たちは似ていると、冗談めいたことを思います。

博士に訊いてみたいです。

「そんなことって、あるのですか?」と。