あなたで在る証 | 恋愛小説家

あなたで在る証

汗ばむ胸に耳をくっつけて心臓の音を聞いた

体を巡る血の流れ やさしく深く響いた鼓動

 

どくん、どくんと

この世界に生まれてからずっと

止まることなく刻まれてきた あなたで在る証

生きている命の音がした

 

そうしながら、あなたの語るいつかの出来事を

わたしの中に落とし込んでいったら

出逢ってもいないすべての時代において

知らないころのあなたがどれも愛おしくて

涙が出そうになった

 

今のあなたをとても好きだし

昔のあなたもとても好きだよ

 

充実していたときも退屈だったときも

誰とどのように過ごしていても

一生懸命に生きていたあなたのことを

愛さないわけにはいかないでしょう

 

うまく説明できない想いがあふれて

力いっぱい抱きしめた

ほんの少しでもいいから解ってほしい

友達とか恋人とか定義はいらない

ただ「人として」 あなたが好きだということを