恋の予感のようなもの | 恋愛小説家

恋の予感のようなもの

あなたには最初から、特別な<何か>を感じた

説明できない ただの直感でしかないのに

あてにならない私の勘でも

これだけは絶対という確信があって

まもなく万有引力のように

さも当たり前に 熟れたリンゴが落っこちた

 

彗星のごとく近づいて

気付けば一緒にいて

どう考えても相思相愛ではないかと

言わずもがなの関係になっても

決定的なひとことはできるだけ口にしないと思った

 

初対面のぎこちなさや

微妙な間合い すこし硬い言葉遣い

遠慮がちな笑顔

互いの気持ちを探りあう空気を

長いこと味わいたい気もする

 

それでいて昔から知っているような

理屈抜きの摩訶不思議な調和と

いつまでも知り尽くせない部分を

逢うたびに じりじりと紐を解く作業も好きなんだ

 

できあがった恋の愛着と

生まれかけの恋の予感のようなもの

どちらも素敵に心を揺さぶる

 

あなたがとても好き

決定的なひとことはあっけなく飛び出した