Complicity in ラーメン | 恋愛小説家

Complicity in ラーメン

深夜、空腹に耐えかね冷蔵庫をさぐる。

(あ、ラーメンなら作れそう。)

ここで私は、彼に<どうでもいい報告>をしたくなった。

「お腹すいたよ~。ラーメン食べたい!」

絵文字はどんぶり。

 

携帯を置いて、湯を沸かそうと鍋に手を伸ばす。

すると、間髪いれずに返信が。

「食べに行く?」

時計を見たら、1時近い。本気で言ってるの?

でも行きたいよ。一緒にラーメン食べたいアルよ!!

 

「行く!」と、尻尾を振って返事をしてから

最短で私たちは合流した。

それなのに、現れた彼はなぜか怒っているみたい。

「もう、絶対やめてよね。」

 

理由も分からず、うろたえつつ

とりあえず言い分を聞いてみる。

要約すればこういうことらしい。

 

・こんな時間にラーメンだって!?

・太る!もたれる!身体に毒だ!!

・それなのに、こっちまで食べたくなるじゃないか!

・おまけに、まるで誘って欲しげな文面で…

 

「それなら行かなくていいのに」と、

すかさずフォローに入ったつもりだったのに、

優柔不断は逆効果で「今さらダメ。」と、ピシャリ。

 

彼の中では、もうラーメン屋へ行くことになっていて、

変更は不可なのだそう。つまり…行く気満々なのね。

最初のメールでその気にさせた私が悪いってことか。

彼らしい曲がらない理屈が可笑しい。

やっぱり嫌いじゃなくて、口元が緩む自分。

 

分かりました。

禁断のラーメンならば、共犯者になって

いっそ一緒に食べるしかないわね。

実はそんなルール違反と、ワクワクを楽しんでいる、私たち。

 

太らせちゃったらゴメン。

あと、たった一言で来てくれてありがとう。

私は何より、それが嬉しかった。

今日のことを、後で思い出して笑い合えることも。