王子さまとキツネ
「星の王子さま」が好きです。
今一度手にとり、読み返してみます。
最初はチンプンカンプンかもしれないこの本は
回を重ねるごとに味わいが深まる一冊です。
「かつて子どもだった大人のため」の本だと思います。
推理小説を一気に読んで、2回目に複線探しに興じたり
それはそれで楽しいのですが
同じ本を何度も読み返すことは、実はあまりなく
そんな中で、一番読んでいるかもしれない
「星の王子さま」。
王子さまとキツネが親しくなるくだりが好きです。
パンを食べないキツネにとって、
それまで麦畑はただの気にも留めない風景で
何も感じることはないどころか、面白くもなんともない。
それでも、なかよしになった王子さまが
美しい金色の髪をしていたことで
つまらない麦畑の金色を見るだけで好きな人を思い出し
麦の穂がさやさや鳴る音も嬉しいものになる・・・
別れを前に「泣いちゃうよ」というキツネに、王子さまは
「(泣くなら)いいことなんてなかったじゃないか」といいますが
キツネは「あるよ、麦畑の色があるからね」と答えます。
そして別れ際のおみやげに、
秘密をひとつ教えてくれます。
- L'essentiel est invisible pour les yeux,
répéta le petit prince, afin de se souvenir.
「たいせつなものは、目には見えないのさ」
原書のフランス語を解せたら、
きっともっと深く感じ入ることができるのでしょう。