かなしいからじゃない | 恋愛小説家

かなしいからじゃない

ふとした瞬間に泣けてきた
ぼろぼろ涙で ぐちゃぐちゃの顔を見せて
どうしてあんなに泣けたんだろう
いつ以来のことだろう

 

はっきりとした理由も分からずに

溢れる涙がとまらない

 

子どもに戻ったように泣きじゃくって

ゆっくり呼吸を整えて

 
ああそうか 答えは簡単
 
私はこの人の前なら
安心して泣けるんだ
たったそれだけの理由なんだね
 
くすぶり続けて
肩に積もった灰も

化粧も一緒に流れ落ちるほど
愛ってものに心が震えて

 

わんわん泣いた
 

曇った世界から視界がひらけたら

隠すものなど何一つない

心晴れやかに また歩き出そう