愛ちゃんが亡くなって


頭はどんどんクリアになっていった。


子どもたちに会わせたい



お義母さんに電話する。


お義母さんが来るまでの間に、汚れを拭き取り、綺麗にする。


子どもたちが来る。



長女は眠そうだった。


近くに寄せる。


唯ちゃん、ママはね、もう天国に行くの

まだ、声は聞こえるから、たくさん話してあげて。



ゆっくりとママを見る。



ママ

ママ


泣き始める長女


一緒にクッキー作るって言ったじゃん

一緒に料理するって言ったじゃん


ママ

ママ


死んじゃやだよ



涙が、止まらなかった。




それから、近しい人に電話して、電話越しに声をかけてもらった。


まだ、耳は聞こえるから

そう言って、たくさん声をかけてもらった。




死亡確認をしようとしたところ、お義母さんが、お義父さんが来るまで待ってくれと言う。



今こっちに向かっているらしい。


それならと思って、しばらく待つ。


お義父さんが来る。

妻に触れて、頑張れ愛と声を掛ける。


頑張れ頑張れ



お義父さんを掴んで、ちゃんとお別れしてくれと頼む。


そして、お義父さんお義母さんに、ありがとうと伝える。


お陰で、俺と愛ちゃんは幸せだった。

ありがとう。



お義父さんは、それでも頑張れと言い続ける。

お義母さんも、頑張ってと騒ぎ出す。



先生を呼ぶ。


死亡確認をしてもらう。



15時8分

死亡確認





お義父さんは、愛ちゃんのそばに寄り添ったまま動かなかった。


部屋を片付ける。


お義母さんにも手伝ってもらう。

お義父さんは、何か音がすると言っていたが、確認したら肺に貯留している水が揺れている音だった。


片付けを手伝わせた。



全て片付けて、エンゼルケア


私も手伝う。



そのうち、私の母が病室に来た。


子どもたちを連れて、一旦帰宅

お父さんにも帰ってもらう。



葬儀屋が来て、妻とお義母さんは一緒の車で、葬儀場へ



私も葬儀場にむかい、今後の段取りを行う。



終わると、お義父さんはお義母さんを連れて実家へ帰っていった。


俺は、駆けつけたおばさんと、妻の安置された部屋で過ごした。