夜が平和に過ぎた。


妻は、お見舞いにいただいたミネストローネのカップスープを飲んで、美味しいと笑っていた。


吐き戻しのひどかった頃は、胃酸が逆流しすぎて胸焼けみたいになっていた。

1回目の危篤は、その痛みが酷くて意識がなくなった。


それ以来、酸っぱいものやあったかいものは嫌煙していたが、ここで克服できた気がした。


カップスープには、アマニ油を足して、カロリーとDHAをプラス


食べられるものの幅が広がり、何より美味しいと思えるのがうれしかった。




そのまま夜はよく寝て、、お義父さんと交代


実家に帰るお義母さんを見送って、子どもたちを預かり保育園に


長女は熱があるので病院へ



そしたら、妻から電話



ちょっと変

来てくれる?



声が震えている妻


聞けば、胸がドキドキして不安になったらしい。


看護師さんもお義父さんもそばにいた。



病院にいるから、終わったらすぐに行く

落ち着いて

大丈夫


そう言い聞かせて、薬をもらい病院へ



お義父さんに子どもを預けて、病室へ走る



眠そうな妻


まだ、胸がドキドキしているそうだ。


でも話はできて、今までの呼び出しの中で一番軽傷だった。

それが嬉しかった。



身体をさすって、午前を過ごす。

そのうち、徐々に昨日と同じくらい元気になっていたので、ポタージュを食べさせた。

ポタージュも美味しいと言って食べてくれた。


聞けば、朝は私と一緒に朝味噌汁を食べて、その後アイスを食べていたらしい。


しっかり食べているうちは、大丈夫


そう妻に言い聞かせた。



妻の容体は、少し前より全然良いと思う。


せん妄はなくなった。

脱水もなくなり、今は足が少しむくんでいるくらいだ。

手は以前より柔らかく、わずかに肉がついている。

目の下の落ちくぼみは減り、クマはわからなくなった。

身体を起こせず、スポンジに含ませた水を飲ませていたのに、今は自分でコップやペットボトルの水をストローで飲んでいる。

身体を自ら起こして、今も自分で歯を磨き、トイレも使っている。



少しずつ、良くなっている。

ただ、ちょっとしたことで、バランスが崩れてしまうのも事実だった。


今日のように、不安になる日もあるだろう。


とにかく、とにかく支えるしかない。

愛ちゃんが元気になるまで、支え続ける。