夜、妻は良く寝てくれた。


途中尿のことを看護師に相談し、カテーテルのチェックをしてもらったところ、一時的につまっていたらしい。


一気に流れ出してくれた。


ただ、一部に血が混じっていて、今後も注意が必要だと感じた。


その後は、寝て起きて水飲んでを繰り返していた。



普段よりよく寝て、朝を迎えた。


筆談は終わって、話せるようだった。


体にしびれがあるらしい。

昨日のリハビリのせいと医師に言われた。

この土日は、ゆっくり休もう。



交代して、長男の入園式の準備




長男におめかしの服を着せて、私はスーツを着て保育園へ


保育園は、まだ空いている時間に入れた。

先生がみんな綺麗な服を着ていて、長男は緊張していた。

抱っこから離れない。こあらみたいだった。


受付を済ませて、どこでもいいと言われたので、一番前の席に座った。



椅子は、二つずつ置かれていた。

周りの人は、お父さんとお母さんが座って、子どもを膝の上に乗せていた。


周りを見ると、若いお父さんとお母さんばかりだった。


みんな身綺麗で、幸せそうだった。



私は、なんとなく場違いな気がしていた。


何で一番前に座ったのだろう。


長男もこあらのままだった。

私の不安が伝染してしまったのかもしれない。


引き剥がさず、ただ優しく抱きしめた。

この子の安全な場所でいたかった。




入園式が始まり、園長のあいさつ、先生の挨拶と進んでいく。


出し物の時間は、先生がたが人形劇をしてくれた。

長男は、一番前の席だからよく見えていた。


ただじっと見ていた長男は、本当に可愛かった。


式が進むに連れて、長男は緊張が解けていた。

ゆったり式を見て、時折拍手をしていた。



式が終わった。


クラスごとの写真撮影になった。


待っている間、他の家族はたくさん写真を撮って、ワイワイしていた。


私は、長男を抱っこしたまま、端の方で待っていた。


長男を抱きしめながら進級おめでとうと言った。

長男は、私の胸に頭をこすりつける。

顔を覗き込んだら、笑っていた。

照れてるようだった。


私は、長男にゆっくり気持ちを伝えた。



おめでとう。

本当におめでとう。

元気に育ってくれてありがとう。

どんどんお兄さんになるね。

成長していくね。

去年は、本当に頑張ったね。

偉かったよ。

お母さんがいなくても、よく頑張ったね。

本当にすごいよ。

本当におめでとう。



なんて、端っこで長男に、小さな声でずっとお祝いの言葉を送っていた。


言っているうちに、なぜか涙腺が緩くなっていく。

泣くって時に、写真で呼ばれる。


集合写真は長男は大人しく撮られていた。

去年お世話になった先生が、食パンマンの人形をふる。


長男は、先生に手を振っていた。

式を楽しんでくれてる気がして、嬉しかった。



写真が終わって、長女とお母さんと合流


そのまま病院に行った。


病院に着いて、車を止めて子どもたちを連れて歩く。


そしたら、病院の玄関から、妻が歩いて出てきた気がした。





病室に着くと、妻はベッドに座っていた。

朝と変わらない様子だった。

子どもたちをベッドのそばに連れて行く。


まず長女がさっき拾っていたどんぐりとたんぽぽを妻に見せる。

たくさん褒めてもらう長女


次に長男が妻に甘える。

おめでとうって言ってもらって、ニコニコしていた。



長居はせずに病室を去る。



帰宅して昼食食べて休む。


これから、妻の病室へ