夜中から朝

妻は、仰向けで眠れていた。

いつも、気持ちが悪いと言って、横になれなかった。

今日は、ゆったり仰向けになって寝ていた。


妻が物音を立てる度に起きたが、杞憂だった。


朝聞いたら、熟睡できたとのことだった。



朝は、アイスを食べて水を飲んでいた。

体調に異変はなく、ストレッチをする。

朝一番に主治医が尋ねてきた。

びっくりするくらいの笑顔

すごいですね。と笑う。

昨日は、死亡確認の話をしていたから、本当にすごいのだろう。


先生と今後の相談をする。


体調が安定したので、再び緩和ケア病棟へ移る希望をする。


先生が病室を出たあと、廊下まで追いかけて話を聞く。



妻は、確かに昨日危篤だった。

今回は、奇跡的に回復したが、同じことがいつ起こるかわからない。


とのことだった。


部屋に戻ると、妻が吐き戻していた。



午前中

子どもたちが遊びに来た。

大喜びの長女

長男も妻の膝の上でゴロゴロ

長女の髪を三つ編みにしてくれる妻

幸せな時間だった。


昨日危篤だったので、今日は1日誰かが病室についていることにした。

午前中から昼間は私の両親

その後は私や妻の父


みんな元気そうな妻に喜んでいた。


昨日応援してくれた友達にも連絡した。

みんな、妻が回復したことを喜んでくれた。


喜びのメッセージが返ってくる度に、妻は泣いていた。




午後

私は家に帰って風呂に入り、病院に戻った。


妻と2人でゆったり過ごした。

そのうち、妻とダンスをしたくなって、ベッドの上に座り、向かい合って手を繋いだ。

2人でゆったり揺れて踊った。


その後の妻は活動的部屋の中を歩いたり、ストレッチをして過ごした。


生きる気力が大事と言われたのが、効いているらしい。


また、病院食以外のものが食べたいと言う。 

病院食一食分は食べ切れない。

食べ残すと、自分にがっかりする。

だから、私の食べるおにぎりとかを分けて欲しいと言った。




夕方

子どもたちを風呂に入れるため、妻の父と交代

子どもたちを風呂に入れて戻り、妻と夕食

私の持ってきたおにぎり等をかじる。


美味しいと笑う妻


嬉しい。

無理せず、少しずつ。




そして今


妻と一緒に昨日のブログのたくさんのいいねやコメントを見ていた。


妻は、ポロポロ泣いて、何度も頷いていた。



たくさんの人が、妻に生きてほしいと思っている。

それを感じて、幸せなのだろう。


まだまだ、どうなるかわからない。

でも今日は、少なくとも妻は元気で、私達は幸せだった。





久しぶりにペンを持つ妻


下書きをしてから、メッセージカードを書いた。