朝起きたら、愛ちゃんが胸が痛いという。


痛くて、髪をかきむしる。足を暴れさせる。


痛み止めをもらっているうちに意識がなくなり、看護師さんが危篤と判断


妻の両親と子どもたちを呼び出す。


脈拍、呼吸正常だが、意識なし。

みんなでずっと呼びかける。



主治医が来て、あと30分から1時間保たない。

もし、心停止したら、その段階で死亡確認をすると言われる。


1時間後

意識ないが、脈拍、呼吸正常


主治医にまた呼ばれる。


どれだけ生きるかわからないが、とりあえずいつ亡くなってもおかしくない。

全身状態が悪いので、もう意識は戻らず、いつ亡くなってもおかしくないと言われる。



家族に連絡して、みんなに来てもらう。


医師と看護師からは、最期の声掛けと説明を受ける。



ヒトリヒト話して、お別れをする。


その合間に妻の友達に電話


電話越しに声をかけてもらう。


声掛けに大して返事はない。

ただ涙を流して、手をピクピクさせて、反応していた。

妻に触れると、足は冷たく、顎はガチガチに硬直していた。



夕方5時


子どもたちが帰る時間


子どもたちと私と妻だけになる。

最後になるかもしれないと思って、妻に話しかける。



痙攣する妻


目が焦点を会わせて、大好きと数回つぶやく。


意識がなくなる。



子どもたちを帰して、私と妻の父だけ残る。


妻が突然暴れ出す。


両手両足を振り回す。


ずっと叫ぶ。


りょう!ゆい!まさし!


私達の名前も叫んでいた。何度も。



看護師さんに言われて押さえる。


抱きしめる。

愛している、好き、大好きと言いながら、暴れる妻を押さえる。



看護師さんいわく、終末期で想像を絶する苦しみ、痛みであばれることがあるたとのこと。


メルペイんを増やすも暴れはおさまらない。


別の痛み止めを使えば、落ち着くが、意識レベルが低下して亡くなるおそれがあると言われる。

子どもたちを再び呼ぶ。


痛み止めをする。


静かになる。


子どもたちを呼ぶ。


ママが天国に行く準備をしているから、たくさんありがとうを言おうと話す。


長女は泣く。

愛ちゃんがいないと寂しい


長女を抱きしめる。


みんなで、妻に愛している、大好きとたくさん伝える。



薬は効いたが、脈拍等は落ち着いただけだった。


お母さんにお願いして、再び子どもたち帰る。


妻の妹が到着


病室へ



妻、意識回復


話せる。頷ける。

アイスが食べたいと言う。

アイスブロックをバリバリ食べる。

ミズヲ飲む。


看護師さんを呼ぶ。


うそ!


と言われる。


意識が保たれたまま消灯


疲れたから寝ると言って仰向けで寝ている。





妻意識を戻した妻から聞けたこと


意識のない間、声掛け等は聞こえていた。

目は見えなかった。

動けなくて苦しかった。

飛んだり、どこかに行くなんてことはなく、ずっとベッドにいた。

ものすごく怖かったり、楽しかった時があったが良く覚えていない。

夜は、身体中が熱くて、痛くて、辛かった。

その痛みで意識が戻った気がする。



看護師さんに状態を聞く。


今は、強い痛み止めのお陰で落ち着いているが、いつまたおなじ状態になるかわからない。

緊張は解けない


とのことだった。




目を覚ました妻に、とりあえずたくさん愛していると伝える。


妻は、私もと答えてくれる。


これだけで幸せ。


妻や私の両親にテレビ電話

みんな泣いて喜ぶ。友達も喜んだ。


一番喜んだのは、長女

愛ちゃーん!って満面の笑みだった。




とりあえず、よかった。


今夜は、妻のそばを離れない。

眠れないけど

とりあえず妻を見ていたい。


帰ってきた。

本当に良かった。

疲れて頭が痛い。