昨日の夜

何度も目が覚める。


妻の夢を見る。


元気な妻の夢


昔の写真を眺めた。


あまり、妻は写っていない。



写真は、子どもがメインだった。


妻は、死ぬまで一緒だから、見飽きるまで一緒だから、写真を撮らなくてもいいって思っていた。



それでも、たまに子どもと一緒の写真があった。


ふっくらしたほっぺで、笑っていた。



人生を、やり直したいと思ってしまう。


それで、妻との日々をやり直して、もっと早く胃がんを治療したい。



妻からメッセージが届く。


また、吐き戻した。


とにかく慰めた。それしかできなかった。


眠れなくて、長女の弁当を夜中に作る。


そして、神様に、愛ちゃんを助けてと祈り、気づいたら寝ていた。


朝起きても、ぼーっとしている。


とにかく、こっちのことは心配しないでと思って、子どもたちの朝の様子を写真に撮って送る。


朝ご飯の様子

子どもの作った工作

長女の朝のダンス



妻からの返信


かわいいね。

また、吐いちゃった。

吐くの辛い。


また、たくさん慰めた。




ゴミ捨てに外に出る。


妻と並んで歩いた日々を思い出す。


これくらいの背丈で、こんな髪ざわりで、こんなあったかい手で。


離れていても、妻を感じられた。




死ぬかもしれない。


受け入れ始めている。


でも、諦めたくない。


ずっと、せめぎ合っている。

矛盾だらけで、苦しい。


生きてほしいだけなのに。

そばにいてほしいだけなのに。


なんでこんなに辛いんだろう。