妻と私は、東京の大学で出会った。


私は大学3年生

妻は大学1年生


同じ空手部だった。


ただの後輩だったが、少しずつ惹かれ合って、何度もデートをした。



私は大学を卒業して、地元で就職した。

東京は遠かった。

妻と連絡を取り合っていたが、どんどん関係は薄れていった。


妻が大学4年の頃、私の地元で、就職したと言った。

全く相談されていなかった。

高速バスで何度も来て、就職活動をしていた。



妻には全く縁のない県だった。


他の就職先は考えなかった。



私は、妻の人生を背負わなければならないと思った。


そして、慌てて妻の両親へ挨拶に言った。

結婚を意識したのは、この頃だった。


妻が就職して、1年経つ。

妻は、仕事の大変さに泣いていた。



3月14日のホワイトデーのデートの日


駅で会ってすぐ、妻に婚約指輪を渡した。

そして、僕と結婚してくださいとプロポーズした。


妻は、泣いてよろしくお願いします。と答えてくれた。


プロポーズしてすぐ、妻は仕事を辞めた。


一旦実家に帰って、すぐに私と生活を始めた。

そして、9月20日、妻の誕生日に婚姻届を提出した。



今日、私は、妻に差入れを持っていった。


差入れの中に、妻への手紙と、少し早いプロポーズ記念日のプレゼント2つを入れていた。


1つ目は、妻の好きなボディーショップのハンドクリーム等のセット

2つ目は、家族写真を入れた写真立て


差し入れを渡して、子どもたちを迎えに行き、ご飯を食べながら妻とテレビ電話をした。


その際、妻がプレゼントを開けた。


最初は、ハンドクリーム等を開けた。

妻の好きなグレープフルーツの香り

妻が大学生だった頃は、ずっとこの香りを使っていた。


私が就職してからは、私に同じ香りのボディーソープを送ってくれた。


妻は、とても喜んでいた。

がんになって、手や足が乾燥しやすくなっていた。

妻は、今日明日にでもハンドクリーム等を買おうと思っていたそうだ。


いい香りだよ。ありがとう。


と微笑んでくれた。



そして、写真立て


中の写真は、去年の夏に撮った家族写真

フレームは、優しい色の木製


家を建てようとした時、妻が床材に使いたいと言っていた色に似ているフレームを用意した。


妻は、ニコニコしながら病室に飾ると言っていた。



妻に、思い出してほしかった。


楽しかった日々


たくさんの思い出



妻に、これからも一緒にいようねと話した。


妻はもちろんと言って笑った。



そして今


子どもたちは寝かせた。

妻も寝た。

私は、明日帰って来る妻のために部屋掃除だ!


少しでもウイルスを減らしておかなければ…


眠いけど、頑張れ!!おれ!!