1月18日午前3時


目が覚める。


妻に、会いたい。


そう思って、起きてしまった。


眠れない。


胸が苦しい。

今になって、妻の容体が悪いということが重くのしかかる。


苦しい。

妻に会いたい。

早く会いたい。

苦しい。気持ち悪い。


もしかしたら、妻もこの苦しみを感じているのかな。

タブレット端末に妻の好きなサンドイッチマンやフリーレンの動画をダウンロードする。


明日差し入れてやろう。


これでたくさん笑って、免疫が上がって、元気になってほしい。



最近、病気が発覚する前の妻を思い出す。


どんな風に歩いていたか、どんな顔で笑ったか、美味しいものを食べた顔や抱きしめたときの感触、髪の感触、手の大きさ


たくさんのことを思い出す。


私と妻は、2年前から家を建てようと思い、たくさん節約をしてきた。

子どもたちが小さかったこともあるが、旅行等はあまり行かなかった。娯楽も公園に行くくらいだった。

でもその分、素敵な家を建てよう。

幸せな家族を作ろう。 

その気持ちで頑張ってきた。


なのに、その先の未来はコレだった。

それなら、もっと色んな風に遊べば良かった。


知人に聞かれる時は、ヘラヘラして、なるべく心配をかけないようにした。

親族にも、まだまだ諦めないって強い態度をとった。


でも、子どもたちが寝静まって、一人になると、突然心細くなる。


私の記憶の中の妻を思い出し、それにすがる。



妻に触れたい。

触れて欲しい。

手を握って欲しい。

話がしたい。

笑って欲しい。

一緒に歩きたい。

そんな当たり前のことを願う。


涙があふれる。


愛ちゃん。愛ちゃん。

俺には、やっぱり無理だよ。

愛ちゃんが側にいなきゃ、生きていけない。

お願いだよ。側にいてよ。

もう、十分わかったから。

俺にとって、君がどれだけ大事か、大好きなのかわかったから。

もう、絶対に、何があっても、離さないから。

帰ってきてよ。

何でもするから。

側にいてよ。



神様でもなんでも良い。

私の妻を助けてください。


妻は、いい人なんです。

優しくて、素敵な人なんです。

お願いします。


ただただ泣く。


一人で、泣いている。


ツライ。妻に会いたい。