今日から、妻は抗がん剤治療だ。
朝の妻の体調は、少し悪かった。
夜中に少し吐いたらしい。
妻に、ガンで今まで一番痛かった時を30にして、今どれくらいか聞いたら、5だと言っていた。
それでも、妻は布団から動けなかった。
今日、妻とお母さんと子どもたちでゆっくり朝出て、こども園や病院を案内する予定だった。
しかし、妻の体調不良で、急遽私が皆を連れて行く。
お母さんには、馴れない道を覚えてもらい、子どもたちの送迎方法を教える。
嫌な顔をせず、付き合ってくれた。
私も職場に送ってもらい、仕事をする。
病院に行った妻とお母さんから、同時にメッセージが来る。
今、先生から病状の説明を受けた。
いまの症状を考えると、腹膜のガンが大きくなって、腸に癒着し、腸閉塞を起こしている。
2月6日に在宅静脈栄養法の手術を予約した。
場合によっては、その手術で栄養を点滴で得られる状態にする。
という内容だった。
妻が腹膜のガンで腸閉塞を起こしているようだと言うことは、前から聞いていた。
だから、今回聞いたことは、もう知っていた事だ。
しかし、改めて言われると、やっぱりツライ。
メッセージを見てから、手が冷たくなっていく。
背筋や足の裏にも寒気が出てくる。
妻への返事を、間髪いれずに打ち始める。
打ちながら、励ます材料を頭の中で考える。
妻は、確かに告知を受けてから、ご飯が食べられないほどの痛みや吐き気があった。
でもこの一週間は、定期的に食事を取っている。
少しずつ良くなっているってことでしょ。
だから大丈夫。
そう綴った。
最後に、
何があっても俺がそばにいるとメッセージを添えた。
この言葉は、何で添えたかわからない。
今考えれば、妻が死んでも、ずっと一緒だから。
だから、死ぬのは怖くないんだよって伝えて、安心させたかったのかもしれない。
メッセージを送ってすぐ、妻から、
抗がん剤治療には筋力体力体重が大事だから栄養をとる
頑張る
と返事がきた。
本当は、ツライ現状を聞いて、しんどいのに。
私でさえ、こんなにツライのに。
妻は、本当に強かった。
その後、お母さんにも、同じようなメッセージで励ます。
お母さんも、先生から言われた栄養をとることや体力筋力を維持することについて頑張ると返事がきた。
二人とも、本当に強い。
その後、妻から体調は良くなっていると返事が来る。
お腹が少し張るくらいで、痛みはないと言う。
さらに辛味噌ラーメンが食べたいとメッセージが届く。
以前は1日中つらいと言っていた。
だから、良くなっている。
そう信じたい。
頑張れ愛ちゃん。
まだ、まだまだ、まだまだまだまだ、これからだよ。
ゆっくりでいいから、前に進もう。
良くなろう。
絶対に大丈夫だから。
俺が、そばにいるから。