昨日の夜


妻の叔母からお灸が届いたので、電話で使い方を聞いて、子どもたちが寝たあと使う。


足三里に灸を置き、これを3回繰り返す。

おばさんからは、毎日やるのが大事と言われた。


妻は、食事のとりすぎか、お腹が張って痛いと言っていた。

妻のお腹は、妊婦さんのように腫れていた。

これを良くするには、どうすれば良いのだろう。


妻は、お灸が終わった後も動けず、痛みと戦っていた。

痛みが落ち着くと、寝室で寝た。


私は、妻のお腹の改善をする方法をインターネットで探した。


癌性腸閉塞


という言葉が目に付く。



この病気の記事を見れば、どれも辛いことしか書いていない。


余命数ヶ月とか、改善困難とか。


見ていて、辛くなる。



妻のお腹について、医者は、胃がんのせいで胃腸の動きが悪くなり、腸の一部が狭くなっていると説明した。


それは、癌性腸閉塞ということなのだろうか。


不安になる。

妻の体調が悪くなると、とてつもなく不安になる。



朝になっても、妻はお腹が張っていると言い、具合が悪いようだった。


妻がポツリと言う。


1歩進んで2歩下がってる。



私はこれを否定する。


下がってないよ。

だって、最初は吐き気でごはんも食べられなかったじゃない。

だから、前に進んでる。

抗がん剤も使って、ガンだって減ってる。

だから、大丈夫だよ。


妻は、微笑みながら頷く。


職場に着くと、妻からメッセージが届く。


今日は、お腹の調子が悪いので休息日にします。


毎日戦ってるんだから、休んでいいじゃないか。誰も文句は言わせない。

ゆっくり休んでください。


私は、もう少し愛ちゃんに楽させる方法を考えるから。

私も頑張るから。