今日の朝、妻の体調は良かった。
痛みはなく、熟睡できたと言っていた。
身支度を整えて仕事にむかう。
昨日は、高速道路で行ったが、今日は下道で職場へ。
朝早く、暗い時間に出た甲斐もあって、アパートに車を置いて歩いても十分間に合った。
職場で仕事をこなす。
仕事をしていると、より多くの仕事を求めてしまう。
もっとやりたい。働きたい。働いて稼ぎたい。
でも、今の私にたくさんの仕事はもらえない。
子どもたちや妻の世話があるから。時短だから。
だから、今目の前にある仕事を黙々とこなす。
こなしているうちに、ふと考えてしまった。
これからの、私の幸せはなんなのだろう。
私の幸せ目標は、ついこの前まで、妻とずっと幸せに住むための住宅を購入することだった。
そのために、妻と節約し、一生懸命働いた。
酒を飲まず、タバコを吸わず、ギャンブル等もしなかった。
浪費もしない。外食も控えた。
でも苦ではなかった。その先に幸せがあると信じていたから。
それが、妻の病気が発覚し、霧散した。
今は、それなりにやりがいのある仕事を離れ、給料が下がることは明らかで、家に帰れば子どもたちの世話をして、大好きな妻が弱ったり元気になったりする様子を見て、一喜一憂している。
では、この日々の先に、私は何を望むのか。
将来が見えない。何を目標に生きればいいのか、わからない。
もちろん、妻に治ってもらえれば、これほど嬉しいことはない。
でも、妻が体調を崩す度、その希望が、目標が消えかける。
妻が死んだ先を、考えさせられる。
子どもたちがいるから。
妻を追いかけることさえ、できない。
孤独感
妻やジイジからメッセージが届く。
妻は、朝食を食べて、散歩をしたそうだ。
その後、お腹が張って痛いと言い、今は休んでいるそうだ。
昨日から、何度か妻の表情に影があらわれる。泣きそうな表情になる。
その理由を聞いても、教えてもらえない。
私には、なんとなく諦めているように見えて、不安になってしまう。
髪も伸びて、切るように言ったが、曖昧に首を横にふるだけだ。
多分、妻も、孤独なのだろう。
私は、妻の気持ちに寄り添えていない。
午後の仕事が終わったら、今週は終わりだ。
この苦しさも、あと半日。
もう少し頑張ろう。