妻が入院することになった。
そんな予感はしていた。
オプジーボによる副作用、大腸炎のようだった。
7日入院の予定となっていた。
子どもたちを連れて、病院に妻の着替えを持って行き、説明を受ける。
でも、その分がんに効いているはずだ。
頑張れ。頑張れ愛ちゃん。
そう何度も祈る。
説明を受けたあと、長女と約束していた寿司を買いに行く。
夕方だったが、スーパーにはたくさんの人がいた。
みな家族で、本当に幸せそうだった。
大晦日だから、不幸な人は、ほとんどいないのだろう。わたしと妻以外は。
長女が食べたいという大きな寿司セットとそばの緑のたぬきを買い、家に帰る。
長女と長男が美味しそうに食べる。
その様子を撮影し、妻に送る。
励ましのメッセージや笑える写真も送る。
笑いが免疫を高め、ガンを倒してくれる。
妻からは、頑張ると返事が来る。
そう、頑張れ。諦めるな。
もーじゅうぶん絶望したじゃないか。
あとは、這い上がるだけだ。諦めるな。
これだけ不幸だったんだ。大丈夫。必ず勝てる。
頑張れ愛ちゃん。負けるな愛ちゃん。
頑張れ頑張れ。
勝てるぞ。勝てる。
小さくなれガン。なくなれがん。
どんどん小さくなれガン。消えてなくなれ!!
頑張れ。頑張れ。