$ゲーム屋さんの徒然日記-タイトル

発売が今年6月なので、
紹介のタイミングとしては完全に遅くなってしまいましたが……
それでも面白かったものは紹介しておきたいということで、構わず語っちゃいます。


「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」

PS2版「ペルソナ4」をPSvita用にアップグレード移植した作品です。

私はPS2版はおろか、実はペルソナシリーズ自体、今回がほぼ初体験。
なので完全に新鮮な気持ちでプレイできました。

お店に並ぶジャンルとしてはRPGになるのでしょうが、
1年間の高校生活を好きに過ごすシミュレーション的要素や、
純粋にストーリーでもひっぱっていくアドベンチャー的要素など、
色々な要素が盛りだくさんに入っていて、ガッツリと遊べる
実にコンシューマーらしい作品となっています。

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戦闘パートでは、主人公や仲間たちは
自身の心の力を具現化した「ペルソナ」と呼ぶ力を使って戦います。

しかし、誰の心にも認めたくない闇の部分があり……
そうした心の闇もまた「シャドウ」として具現化し、
宿主たる人間に襲いかかってきます。

面白いのは、このシャドウをぶっ倒していけばいいというものではなく、
(まぁそうは言ってもゲーム的にはぶっ倒していくのですが)
倒した後「それも自分の心」として受け入れ、
シャドウ(=自分が認めない自分の心)を
ペルソナ(=自分が認める自分の人格)に昇華させることで
始めてペルソナが使えるようになるという設定があることです。

この設定が実にシステムとうまく絡み合っていて、
単なる肉体的なレベルアップだけではなく、
人間関係(=絆)を強化することが互いのペルソナを強化し、
ひいてはプレイヤーサイドの強化に繋がるよう作られています。

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絆の深さは一人あたり10段階。
イベントを進めていけば絆は自然と深まっていきますが、
誰とどの程度までイベントを進められるかはプレイヤーの行動次第です。
時間が1年間と限られているので、全員の絆をMAXまで上げるのは
至難の技です(でも不可能ではないらしい)。

ちなみに、異性キャラと絆MAXになると恋人になれます。
そして、恋人は一人に限らなくてもいいらしいです。
一人に限らなくてもいいらしいです。

……まぁ私は心理的に無理でしたけどね(笑)

でも、こういう「ちょいキレた仕様」は個人的には大好きです。


あと、戦闘参加キャラとの絆を深めると、
最初は単に一緒に戦うだけだったものが、
主人公がダメージを受けそうな時にかばってくれたり、
ステータス異常を(ビンタで)治してくれたり、
致命的ダメージを受けてもHP1で踏ん張るようになったりと、
どんどん積極的なアシスト行動をとるようになっていきます。
この仕様がまた、仲間同士の「信頼の向上」を
端的に表現できていて素敵なのです。

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先ほどイベントの進め方はプレイヤー次第と言いましたが、
もちろん強制的なメインストーリーも存在します。

1年間というカレンダーの中にトリガーが豊富に仕込まれていて、
高校生らしい青春的イベントを追体験することができます。
セリフまわしも面白いし、声優の演技も安定しています。

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個人的には「ペルソナシリーズ」にはダークにとんがったイメージがあり、
今までちょっととっつきづらい印象がありました。

実際のところどうなのかは
「3」以下をやっていないので何とも言えないのですが、少なくとも
この「4」はメジャーにも受け入れられるための配慮が随所に見られ、
安心して万人にお勧めできるタイトルになっていると思います。


「RPGは好きだけど、超メジャーどころしかやらないかな」
という人にこそ薦めてみたいタイトルです。
DQやFFもいいけど、面白いのはそれらばかりじゃないんだよ、と。