トルコと言えば「オスマン・トルコ帝国」。
かつては世界に権勢を誇った大帝国でした。

現在「トルコ共和国」の国土面積は日本の2倍、人口は約1/2。
つまり、人口密度は約1/4ということになります。
GDPは世界15位で、そう低い方ではありません。
少し前まではインフレに苦しめられていましたが、
デノミ政策の効果もあって現在は盛り返し、
これからさらなる発展に期待……という感じのようです。

実際、都市部はかなり発展している印象でした。

$ゲーム屋さんの徒然日記-都市部車窓
▲都市部の車窓一例

$ゲーム屋さんの徒然日記-マクドナルド
▲マクドナルドもあります

日本では旅行先としてややマイナー感のあるトルコですが、
実際には毎年約2600万人が観光に訪れる観光大国です。
しかし、その内訳はヨーロッパからの訪問が多く、
日本からはわずか10万人しか行っていないそうです。
ガイドさんから、もっと来てねと言われてしまいました。

$ゲーム屋さんの徒然日記-アンカラ駅1

$ゲーム屋さんの徒然日記-アンカラ駅2
▲首都アンカラの駅。ただ発展しているだけでなく、
 大理石の床が独特の情緒を感じさせます

さて、トルコといえばイスラム教の国。
人口の9割以上がムスリム(イスラム教徒)で、
私も「イスラムの国ってどんな雰囲気なんだろう」と
期待半分・不安半分でトルコに渡りました。

しかし実際行ってみると、事前の想像とは結構違うものでした。

まず、トルコ政府は「政教分離」をかなり徹底して行っています。
国民に教義を強制することはNGであり、
神学校を運営することすら法律で禁止されています。
(ある意味日本より厳しい!)

祈りをしようがしまいが、フードをかぶろうがかぶるまいが、
それらは全て個人の信条の問題であり、
少なくとも法律的に罰せられることは一切ないそうです。
実際、祈りの時間になっても祈らない人もいますし、
顔を丸出しで歩く女性も当たり前のようにたくさんいました。
イスラムでは禁止のはずの酒類もガンガン売っています。
(売っているどころか、ワインやビールは名産地らしいです。)

その一方、きちんとモスクで祈る人や、
全身黒ずくめで歩く女性もいます。

本当に一人一人(或いは各家庭)の判断に任されているようです。

※ただし、私は主にトルコの西半分(開けている地方)を
 まわってきているので、発展が遅れている東部でも
 こうしたオープンさがあるのかどうかは不明です。

$ゲーム屋さんの徒然日記-モスク
▲こんな感じのモスクが至るところにあります。

人口密集地では視界内に複数のモスクが確認できることもよくあり、
感覚としては、公民館くらいの感覚でかなり頻繁に建てられています。

ちなみに、前述したように「政教分離」なので、
国からモスクへの援助は一銭もありません。
運営はすべて寄付金(或いは御布施)で運営されているそうです。

写真中央に見えるように、モスクの傍には高確率で細い塔のような
建物が建っていて、これは「ミナレット」と呼ばれます。
ミナレットの本数は1本とは限りません。
(数が多いほどモスクの「格」が高いとみなされるそうです。)

でも大抵は1本、一部例外を除けば、多くて2本くらいです。
0本のことすらありました。格の違いによるものもあるのでしょうが、
ガイド曰く、現実には予算の都合ということも多いそうです。

ミナレットの具体的な役割は何かというと、
かつては1日5回、寺院の人間が高いところにのぼり、
大声で周辺住民に祈りの実行を呼びかけるために存在していました。
しかしそれは古い時代の話で、今は大抵、ミナレット上部に
スピーカーが装着していて、呼び掛けはそこから拡声されて流されます。

いきなり町中に「あ~~~や~~~~や~~~~(※イメージ)」と
アラビア語が流れ始めるので、慣れないと結構びっくりします。
しかし、不思議とすぐ慣れます(笑)

ところで、トルコの母国語はトルコ語です。アラビア語ではありません。
そのため、実は現地の人ですら、祈りの呼び掛けが具体的に
何と言っているのかわかっていない人が多いそうです。

表向きはイスラム発祥の言葉を尊重して、ということでしょうが、
ガイドによると、アラビア語である真の理由は別にあるのだとか。
それは何かというと、下手にトルコ語に直すと普通の放送っぽく
なってしまうのに対し、アラビア語であれば一発で祈りのサインと
わかるので、わかりやすさを重視してあえてアラビア語で通している、
とのことでした。
逆説的ですが、なんとなく納得できる理由ですね。


次回は、トルコの「食べ物」について紹介したいと思います。