昨日の記事で、私はゲームがあまりうまくないと書きました。
ただし、これにはちょっと語弊があります。
世間一般の平均から考えれば、
むしろ若干うまいくらいかもしれません。
しかし、いかんせん職場には凄腕ゲーマーが溢れかえっているため、
その人たちと比べると相対的に下手ということになります。
とはいえ、私のこの特性は社内で疎まれるどころか、
どちらかというと重宝されている節があります。
なぜなら、
うまい人には下手な人の気持ちが分からないからです。
この業界に入ってきた人は、当たり前ですが、
ほとんどの人がゲーム好きです。
ゲーム好きは、(私のような例外もありますが)
基本的にゲームがうまい人たちです。
さらに、開発しているうちに段々とそのゲームに慣れていき、
そのゲームに特化した腕前はどんどん上がっていきます。
できあがるころには、スタッフはそろって
そのゲームのエキスパートになってしまうのです。
そのため、自分たちの感覚だけでバランスを調整すると
とんでもないムズゲーができてしまいます。
一般に、ディレクターやレベルデザイナーは
そのあたりの感覚誤差を自覚し、
脳内で補正をかけつつバランスをとっていきます。
しかしそれでも、何度も何度も作り直しをしているうちに
感覚が麻痺してしまうことがあるかもしれません。
そんな時こそ、ぬるゲーマー「アイゼラ」の出番!
私は、時々、他の開発チームから
開発中のゲームを触ってみてくれと頼まれます。
すると大抵の場合、どこかしら「難しい」と感じる部分があります。
※実際、チュートリアルすらクリアできないケースもありました。
つまり、いわゆる「下手な人」を想定したバランスを
知りたい時に、私はいいサンプルになるようなのです。
うーん。嬉しいような、悲しいような…。