「始めて仲間に入れたような気がします」
あるチェーン店のアルバイトリーダーが満面に笑みを浮かべてそう言いました。
彼女は、社員ではありません。もちろん店長ではありません。
この店が10年前にオープンしてからずっと働いているアルバイトのリーダーです。
家庭の事情があって、社員並みのスケジュールでは仕事が出来ないので、比較的自由になるアルバイトで働いています。リーダーシップも有り、後輩達に好かれる彼女は、店長並みの、いえそれ以上の働きをしています。
実は、彼女の働く店は、店長がいません。
管理面は、スーパーバイザーが代行をしています。
最近は店長が不在のままアルバイトが全て仕切っている店も多くなってきました。
ある有名カフェチェーンも同様です。
かなり売れている店でも店長がいないケースもあるのです。
売上の小さな店舗などでは、最初から店長がいない仕組みで、組織を作っているチェーン店もたくさんあります。
一方、彼女の勤めるチェーンのように、店長がいることが前提になっているところもたくさんあります。彼女の勤めるチェーンでは、7割方の店では店長がいますが、3割方の店にはいません。その為、店長がいなくても最低限の運営は出来る様な仕組みはしっかりと出来ています。
しかし、残念ながら店長がいることが前提になっていたため、少し人材活用という面での歪みが生じていました。
担当のスーパーバイザーは、店長のいる店といない店で、関与の仕方を変えていたのです。もちろん、安全衛生などの管理などは、資格者や社員であることを求められることがあるためそれでも良いのですが、キャンペーンの盛り上げや、コンテストへの取り組み、アルバイト教育などは、店長のいる店は詳細を店長に伝えていたものの、いない店はたとえ優秀なアルバイトリーダーがいたとしてもミーティングには参加させず、自分の指示だけで動かそうとしていました。
アルバイトだから仕事は出来ない?
フルタイムで勤務出来ないから大事なことは任せられない?
そんなことはありません。
時代は大きく変わっています。
今や、パート店長だけでは無く、アルバイト店長まで活躍する世の中です。
一歩も二歩も先を行くチェーン店には、アルバイトを含む現場に権限と責任を同時に与えて、教育をした上で“任せる”と言うことを積極的に行っています。
二歩も三歩も遅れているチェーン店では、未だにアルバイトと言うだけで、責任ある仕事を任せないでいます。
彼女の勤めるチェーン店も、以前の担当スーパーバイザーは、アルバイトリーダーには何も期待せずに指示だけを行っていました。
しかし、去年の秋の異動で、着任した新しいスーパーバイザーは、今までとはまったく違っていたのです。
同じ会社の同じ立場の人間とは思えないくらい一歩も二歩も先を行くスーパー&スーパーバイザーだったのです。
新しいスーパーバイザーは、担当エリアの店長会議にそのアルバイトリーダーを出席させました。そして、正社員の店長と同じように接し、同じように意見や考えを引き出していったのです。
「始めて仲間に入れたような気がします」
アルバイトリーダーは、存在を認められた感動で心が震えていました。
そして、新しいスーパーバイザーが、引き出した彼女のアイデアとやる気は、彼女の店だけで無くエリア全体に影響を発揮し始めたのです。
続きはまた明日!
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