2024年1月にタスマニアを訪問した。

オーストラリアの世界遺産には、自然遺産と文化遺産があり、なんといっても自然遺産が多い。

フランクリン=ゴードン・ワイルド・リバーズ国立公園。ここを最初に発見したのがFranklin-Gordonさんだったということでこんな長い名前になったらしい。

今回、この国立公園内には、Goordon River Cruisesで向かった。

ストラハンという街から、クルーズ船スピリット オブ ザ ワイルド号 に乗って、マコーリー ハーバーを渡り、美しいゴードン川を目指す。

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船は途中、サケの養殖場を見学し、タスマニアの中央にそびえる山並みを眺めながらゆっくりと進んでいった。

 

ヘリテージ ランディングといポイントで上陸し、熱帯雨林の中を歩く。

オーストラリアには熱帯雨林が多い。

オーストラリア北東部の海岸沿いの450kmにも渡るエリアが「クイーンズランドの湿潤熱帯地域」として世界遺産に登録されている。数年前に訪れたことがあり、そこと同じような景色である。

 

その後、船に戻るとディナータイム。もちろん、アルコール(ビール)もついてくる。

ゴードン川を来た方向に戻り、次はサラ島に向かう。

サラ島で下船して囚人遺跡を探索する。

サラ島はかつて、「マコーリー・ハーバー刑務所」があった場所である。

オーストラリアは、18世紀から19世紀にかけ、イギリス帝国の流刑地として機能していて、全土には数千の刑務所があった。

特にここタスマニアにはポートアーサーをはじめ、多くの刑務所や関連施設があった。このサラ島の刑務所は、最も凶悪な囚人、再犯者、他の入植地から逃亡した者を収容するために建設されたらしい。

そのせいか、オーストラリア植民地で最も過酷な流刑地の1つだったらしい。

刑務所は広大な川によって本土から隔てられ、山岳地帯に囲まれ、植民地の他の居住地からは数百マイル離れている。海からのアクセスはヘルズゲートと呼ばれる危険な狭い水路を通るものしかない。

強い潮流のため、狭い岩だらけの海峡で船が沈没し、入植地に到着する前に多くの囚人が死亡したそうだ。

囚人といっても当時はイギリスの植民地政策により、現地では入植者とみなされ、奴隷の代替労働力として強制労働を強いられていた。

島には当時の過酷さを感じさせる痕跡がそこかしこに残っていた。

サラ島を出港した後はヘルズゲートまでクルーズし、南極海に沈む夕日を眺めながらストラハンの母港に戻りました。