性をテーマにした哲学対話のレポートです。

 

会場のセッティング時間がほぼ無いに等しく(わたしの失敗です)

参加者の皆さんに手伝って頂いて、慌ただしく、でも無事に始めることができました。

そんなバタバタした空気を見込んだ

進行の安本志帆さんが準備してくださったアイスブレイクからスタートです。

 

「終わりってなに?」

 

29人が「終わり」について発言してみると、それだけでも

様々な意見が出て、捉え方が違うことが見えてきたところで・・・

「セックスに良い悪いはあるのか~セックスと心は、つながってるの?」

本題のテーマに入ります。

 

ええと、わたし、対話の流れをあまり覚えていないのです。

哲学対話が終わったあと、懇親会でも引き続き同じ流れで話したので

ごっちゃになっているかと思いますが、

思い出してすこし挙げてみます。

 

・セックスは社会的に悪いものだ

 

・主観で決まるものだとおもう

 

・だいたいセックスってなんだ?

 行為を指すのか、どうなのか?


・会話もセックスだ

 

・音楽で一体感を得るとき、セックスに通じている

 

・身体を使った行為以外がセックスだという意見がよく理解できない

これは最初に出たいくつかだけで、たくさんたくさんたくさんの意見がありました。

 

また、「良い悪い」に関して、

悪いと感じるのは親からの影響が大きい、という意見も多く

これに連なって、「親と子とセックス」についてもたくさんの発言が出ました。

 

サブテーマである「セックスと心はつながってるの?」に

近いなと感じたのはこの意見。

 

・男性の「やり逃げ」はあるが、女性も「やり逃げ」するのか

 男性は「やり逃げ」されたと思うものなのか

 

また、

・セックスは傷つくもの

・なにを求めてセックスをしているのか

のような意見も。

 

 

 

 

ご自分の体験、
普段は話さないであろう個人的な内容を語ってくださる方も何人もおられました。

 

テーマが深まりそうかな・・・と感じたところで

またふっと別の流れにいく、その繰り返しが多かったと感じました。

今回のルールとして「発言者がクラゲのぬいぐるみを持つ」があり、

そのルールがどんどんなし崩しになるほど発言は活発でしたが

「語る」場としての空気感が濃かった気がします。

 

告知で哲学対話を説明する文を、志帆さんが慎重に、こんなふうに手直ししてくれました。

 

日常でわざわざ取り上げないような、「答えのない問い」に対し、

複数人で、自分の経験をもとに、問い、考え、語り、聴くこと、 を時間をかけておこないます。
「話すこと」ではなく「考えること」に重きをおいていますので、
発言することの苦手な方もご参加いただけます。

 

 

今回は「話す」時間がいっぱいで、「考える」にくるんだけど、また「話す」にうつる・・・

そんな印象です。

それはもちろん、わたしもです。わたしが、です。
考えるって、思っていた何倍も何百倍も、大変なことでした。

「こどもになりたい」って書きましたが、そんなのできっこなかった

(この翌日、幼稚園児による哲学対話を見学したので・・・それはまた書きたいと思います)。

 

参加者さんが、ではなく、

わたしのことですが、自分の意見を考えよう、って思ってなかったし、はき違えていた、

自分が!自分が!自分が!って思惑ばっかりが浮かんでいたみたいです。

 

会の終了後、二村さんから

「性の場合、考える哲学対話の前に、物語を語る時間が必要なひとが多いのかも」

というお話があったり、

参加者さんからも

「哲学対話って難しいね。テーマに近づきそうで、また違うところに行ったりして」

と意見を頂いたり、

また、性について自分の心をのぞいて、他のひとと話せてよかった、というような感想もたくさんいただいたりして、

 

 

 

 
 

 

 

 

 

29人で、輪になって、性というものに触れようとし、

「考える」の入り口に立った、

そんな気持ちです。

 

 

参加した皆様は「哲学対話は初めて」の方がほとんどだったと思います。

もし、参加されたあとで「考える」を意識したり「考えて」下さったのならとてもありがたいし、

 

「考えるって難しくて、しんどくて、そして、とても大事なんですね」
って話しかけたいです。

 

全然書ききれていないのですが、

まあ、いつも何にも考えず書いていた、とわかって書くのが怖い。

この怖さを得たことは、わたしの人生を揺るがす一大事です。

それで、レポートを書くのも遅くなりました。またぼちぼち書きます。

 

この哲学対話に、どんな形にせよ関わってくださった全てのかた、ありがとうございました。