楽園写真家の三好和義さんの写真展に行ってきました。
三好さんとは、これまでに、モルディブ、ハワイ、タンザニア、モロッコとご一緒させていただき、撮影の現場でご一緒できるという幸運に恵まれました。
今回の作品は、私がご一緒させていただいた風景とはまったく違う、日本の京都。写真展会場も高貴な雰囲気に包まれていました。
会場は銀座の和光。本館ギャラリーと並木館ギャラリーの両館同時開催です。
写真はすべてエプソンのインクジェットプリンターでプリントしたのだとか。発色が素晴らしく、臨場感があって驚きました!
まずは本館へ。こちらには京都御所、仙洞御所、修学院離宮の写真が展示されています。帝が探した特別の場所に、細部にまでこだわって造られた建物と、そこから眺める唯一無二の風景。三好さんの作品は、単なる写真以上の空気感をもっていて圧倒されます。
ギャラリー中央には、帝だけが身につけることができた高貴な色、紫の空間があり、帝の御座の写真が飾られていて高雅な雰囲気が漂っています。
この日は、ギャラリートークが予定されていなかった平日でしたが、ご本人が会場にいらっしゃり、15分ほど撮影エピソードなどを語ってくださいました。トークの内容を簡単にご紹介しますね。
三好さんは、子供のころ、家がバナナの輸入をしていて、エクアドルや台湾から輸入した若いバナナを地下のむろで黄色く熟させ販売していたそうです。そして、そのバナナがやってきた南の島に憧れを抱いていたのだとか。
モルディブ、タヒチなど、楽園を求めて多くの南の島を撮影してきましたが、10年かけて屋久島を撮影したり、3年かけて四国八十八箇所を撮影したり、2009年には「心の楽園」ということで、仏像を撮影されました。
今回の写真展は「帝の楽園」だそうです。
他国では、広すぎるベルサイユ宮殿はガイド付きの車で巡って撮影したり、紫禁城では西太后ご自身が演じるために造られた特別室を撮影したり。マハラジャを撮影したときにはその衣装がダイヤモンドで飾られていてカルチェが作った1000億円の価値のあるものだったりして驚いたことがあったそうです。
今回も、特別に許可を得ての撮影でご苦労も多かったとか。室内の温度が2度上がると襖などが傷むそうで、人数制限の上、分刻みのスケジュールだったり、水遊びをする帝の目線を再現するためにゴム長を履いて池の中から撮影したり。撮影許可が1年ということもあり、桜も雪も撮影できる季節は一度だけ。桜や紅葉は、東京で待機していて、見ごろの知らせを受けて京都に飛んだそうです。
本館ギャラリー中央に飾られている御座の撮影時には、帝の目の高さ以上にカメラを設置することは許されなかったそうです。帝を見下ろすのは失礼に当たるという理由です。帝の目線よりも上を掃除するときには、お払いをして、「人」ではなく「鳥」として上るのだとか。エピソードのひとつひとつが驚きです。
その紫の部屋に飾られている実物大の「御常御殿(おつねごてん)上段の間帳台構(ちょうだいがまえ)」の写真の前で、三好さんご本人の写真を撮らせていただきました。会場内は撮影禁止ですので、撮影するときには許可証を首にかけることに。かなり緊張しました(笑)。
続いて、並木館へ。こちらは桂離宮の写真です。本館とうってかわって照明が明るく、石畳の写真の下に石が敷いてあったりして、作品がよりリアルに鑑賞できます。エレベータ横には「月の桂」と題した暗い小部屋が。中に入ると水琴窟の音色をBGMに、中秋の月明かりで撮影された桂離宮の写真が展示されています。夜の空気感が伝わり、作品に見入ってしまいます。
毎日が感動の連続で幸せだったという三好さんの興奮が作品から伝わってきます。
並木館は明日(23日)が最終日ですが、本館は30日までですので、まだご覧になっていない方はぜひ足をお運びくださいませ。日本人として、一見の価値ありです。
会場では豪華写真集『京都の御所と離宮
銀座和光
10:30~18:00(最終日は17:00まで)
日曜休館
入場無料
http://www.wako.co.jp/main
たかせ藍沙
http://www.aisha.jp


