桔梗~永遠に変わらぬ愛~永光さん二次創作 | あいのゆめは今日から突然のサレ妻備忘録❣

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2024/4/11サレ妻発覚→慰謝料請求やってく〜ピアノとタロット、たまにお狐様とか言うアスペドSおばちゃん。相手次第でドM(クソどうでもいい情報)
2020~KAT-TUN
2014〜恋人は公安刑事/東雲歩。
2016~2020;V6

♥イケメン大奥 永光さんの二次創作です♥
♥九条続編5話前半で出てきた永光さんに 悶 えて創作したので、九条さんのお嫁様はリターン推奨しますスミマセン♥
♥苦情は受け付けていません♥
設定等まだまだ稚拙ですが、読んで頂けると幸いです。
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私は九条からの文を、呆然と眺めていた。

文には、私と九条の間で交わした、お互いからの文だという証の、桔梗の絵が描かれている。
九条の手描きのそれを震える手でなぞると、文を懐にしまい、
あてもなく大奥への廊下を歩き始めた。

(九条は、私達の仲を認めて貰うため、家の者を説得しに行くという内容が、文には書かれていた。九条を、一人でなんて行かせられない……まだ、大奥にいるかもしれない)
不安な気持ちで廊下を進んでいくと、向こうから、大奥総取締役である永光さんが歩いてくる。

永光
「おや、これは……影武者さん、どちらに行かれるのです?」
亜依紗
(っ……影武者さんて…そうだよね、大奥の皆が私が影武者だって知ってるんだから、永光さんももちろん知ってるよね)
亜依紗
「九条を探しているのだ」
永光さんは、今まで見たことも無いような、薄い笑みを浮かべて、
永光
「九条殿なら先ほど、城を出ていかれたようですが、貴女はその理由を知っていますか?」
亜依紗
「いや、知らない……」
(きっと、家の者を説得しに行ったんだと思うけど、永光さんには言えないし……)
永光
「それはおかしな話ですね」
永光さんの瞳が意地悪く細められる。
永光
「貴女は知らないのですね、九条殿の隠している、秘密を……」
亜依紗
「……っ」
(永光さんの黒い笑みもあいまって、私は思わず息を呑む)
亜依紗
「永光さん……九条の秘密って何ですか?」
永光
「ふふ……教えて欲しいのですか?影武者さん?」
亜依紗
「あっあの、私には、亜依紗って名前が…」
と、永光の身体がすっと近づき、耳元で囁かれる。
永光
「……知ってますよ、亜依紗……」
思わず、永光さんから身体を離そうとするが、簡単に腕を捉えられてしまい、腕ごと廊下の壁に押し付けられる。

そして……
永光
「ふふ……亜依紗、九条殿は今、城にいませんし、私の言うことが聞けたら教えて差し上げますよ?」
亜依紗
「な、何ですか……?」
永光
「そうですね……貴女には……私の可愛い手駒になって頂きましょうか、それにはまず……」
私の顎を掬いあげて、じっと見つめてくる永光さん。
永光「ふ……そんなに怯えて、私が怖いですか?」
(永光さんってこんな眼差しもするんだ)
(そんな状況では無いのに、目の前にいる人が自分の全く知らない人に思えて、恐怖と共に、好奇心さえ芽生えてくる)
亜依紗
「……言う事を聞いたら、九条の秘密を教えてくれるんですよね?教えてください‼永光さん」
私は、必死で訴える。
亜依紗
「わ、私は九条の力になりたいんです!!」
永光
「……九条九条と……さっきから煩いですよ……」
永光
「それに……」
永光さんは、私の目尻に貯まった涙を指先で掬うと、私を上目遣いに見つめながら、その指をペロリと 舐 めた。
初めて見る永光さんの素顔から目が離せないでいると、
永光
「そんなに怯えた目をして……私を誘っているのですか?」
亜依紗
「さ、誘ってなんかっ」
永光
「貴女は本当に、分かりやすいですね、そんな事で影武者が務まるのですか?」
永光は笑みを深める。

(永光さんが怖い……でもどうして……どうしてこんなに胸が高鳴るの…)
永光さんの顔がゆっくりと近づいて来る、私はその瞳に魅入られたように目が離せない。
しかし、九条が残していった文の桔梗の絵が脳裏を掠めて、とっさに顔を背けた。
(わ、私、今何を……)
永光は眉をひそめて、
永光
「亜依紗……」
恐る恐る、永光さんに視線を戻す
亜依紗
「わ、私は、永光さんの手駒になんかなりません‼」
永光
「ふふ……気持ちだけは強いみたいですね、しかし、気持ちだけで九条殿が救えるとでも?」
亜依紗
「えっ……どうしてそれを……」
永光
「ふふ、私は大奥総取締役ですよ?正室候補である九条家の弱味の1つや2つ、私が握っていてもおかしく無いでしょう」
永光
「私が手を貸せば、九条殿の家の者を言いくるめる事位、容易い事なのですよ……?」
永光さんは私をじっと見つめてくる
永光
「九条殿を助けたいのでしょう?」
永光
「今のままでは貴女も九条殿もきっと……潰されてしまいますよ?」
永光さんは、畳み掛けるように、しかし、しっかりと私に伝えてくる。
(どうしよう、永光さんの手駒にはなりたくないけど、私一人の力で、九条を救えるのかな……?)
亜依紗の心に浮かんだ不安を
永光は見逃さなかった。
永光
「まぁ、無理に、とは言いませんが……」
永光は、掴んでいた亜依紗の腕を離し、立ち去ろうとする。
亜依紗
「待ってください‼永光さん!」
とっさに、永光の手を握りしめる亜依紗
(あっ私……いや、でも……)
振り返る永光。
永光
「亜依紗」
永光
「貴女はどうしたいのです……?」
私は、悩みながらも、
亜依紗
「九条を助けたいです……だから、力を貸してください……」
(ほんとはこんな事言いたくない……でも、私一人の力で九条を助けられる自信なんて無い……ごめん、九条……)
永光は、亜依紗の顔を覗き込み
永光
「本気ですか……?亜依紗」
亜依紗は、顔を上げ、しっかりと永光の瞳を見つめ返す。
亜依紗
「九条をほんとに助けてくれるんなら……何でも、します……」
亜依紗の瞳に真剣さが宿る。
永光
「……何でも……?それが、九条殿を裏切る事になっても、ですか?」
永光の瞳は底知れず冷たい。
(……っ……どうしてこの人はこんなに冷たい瞳をするの……?)
永光
「……容易いことですよ……」
永光は、亜依紗に身体を近づけると、耳元で囁く。
永光
「貴女が九条殿にいつもしてる事を、私にするだけですから……」
驚いて永光を見上げる亜依紗
亜依紗
「っ……それって……」
永光
「分からない、なんて言わせませんよ……?」
妖艶に微笑む永光。
亜依紗
「え、永光さんは……それで良いんですか?」
虚を突かれて、驚く永光。
永光
「……良いも何も……」
複雑な表情を浮かべる永光。
亜依紗
「永光さんはそれで……幸せ、なんですか?」
(わ、私、何を聞いてるんだろう、こんな事聞いたって……)
永光
「……幸せ……?」
永光
「……そんなものとっくに……捨てましたよ」
冷たく言い放たれた言葉に、亜依紗が動けずにいると、
永光は、半ば強引に亜依紗の口 を 塞 いだ。まるでその先の言葉は聞きたくない、とでも言うように。
亜依紗
「……っん……んんん」
微かに開いた口  唇から、永光の 舌  が入ってくる。
(永光さんに掻 き 乱  される口 内は熱いはずなのに……どうしてこの人は、こんなに冷たいんだろう)
ゾクゾクした感覚が背中を走る。
亜依紗は温もりを確かめたくて、
永光の背中に手を伸ばした。
(ダメだ……こんな事……)
それを合図に、永光は、亜依紗の後ろの襖を片手で開け、そのまま誰もいない部屋へと押し込む、畳の上に重なり合う、永光と亜依紗。二人の顔が離れる。一瞬の気まずい空気に、瞳をそらす永光。

亜依紗
「永光さん……」
亜依紗は意を決して、永光に手を伸ばす、
永光の色素の薄い、さらさらとした髪の毛が、亜依紗の手に触れる。
永光は亜依紗の肩口を大きく開くと、その首 筋に深く 口  付  ける。
亜依紗
「…あっ…永光さん……そんなにしたら、痕が……」
永光は、亜依紗の首  筋から顔をあげると、
永光
「貴女が私のものだという、証、ですよ」
永光
「大丈夫です、九条殿が戻って来る頃には、この痕も消えているでしょう」
つつ、と永光の冷たい指先が首 筋を 這う、
思わず、その指先を掴まえる亜依紗、
亜依紗
「永光さん、こんなことしなくても、私は、永光さんの言う事を聞きますから……」
永光
「……九条のため、ですか?」
永光
「九条のためなら、私にこんな事、いえ、もっと酷い事をされても構わないと?」
亜依紗
「……その覚悟ならあります」
決意の瞳で永光を見つめる亜依紗。
ため息をつく永光。
月明かりに照らされた亜依紗の白い 肌 から、目をそらせなくなる永光。
その身 体を更に組 敷くと、
永光
「誘ったのは、貴女、ですよ……」
亜依紗の着物の襟元を大きく開き、
白く 柔 らかな胸 元に 唇 を 這 わせる。
静かな室内に、衣擦れの音だけが響く。
と、亜依紗の着物の懐から、カサリと、文が滑り落ちる、
永光は、亜依紗の上で、文を拾い上げる。
亜依紗
「あっ」
和紙に墨で描かれた、桔梗の絵が目に留まる。視線をそらす亜依紗。
永光は眉をひそめて、
永光
「桔梗、ですか……」
永光の身体に灯った熱が急激に冷えていく。
永光は文を綺麗に折り畳むと、亜依紗に差し出す。
永光
「貴女は、愚か、ですね……こんなもの持ち歩いて……興が削がれました。この続きは…また、次の機会に……」
亜依紗
「……永光さん……」
永光
「大丈夫です、約束は守りますよ」
薄く微笑んで、
立ち上がる永光。
永光
「亜依紗、立てますか?葵の間まで送りましょう」
亜依紗は着物の襟を正すと
亜依紗
「ごめんなさい……永光さん、私……」
永光
「……九条殿を愛しているなら、簡単に他の男の言いなりになんて、なってはいけませんよ……」
亜依紗は、はっとして、両手で顔を覆う、涙を堪え、静かに部屋を出る。
その様子をじっと見ている永光。
亜依紗の後ろ姿を見送り、
その温もりを思い出しながら、
永光
「……私らしくない、ですね……」
永光
「どうして好きな男のために、ここまでできるのでしょうね……」
永光
「亜依紗、何故貴女は、私を選ばなかったのです…貴女だったら私は、変われたかもしれないのに…」
部屋を出ると、月明かりに照らされた庭園が見えた。
庭園を眺め、自嘲気味に笑う。
永光
「今さら、ですね…」
永光の呟きは誰にも聞かれる事なく、闇夜に吸い込まれた。