小さなショルダーバッグみたいなの欲しい。


最近の唯一の欲求である。

屋根に上がるとき、階段しこたま登った挙げ句、最後はハシゴで登らなきゃならない。

片手で上がるのは厳しい。

たりがいいかばん持ってるんだよね。

「ああ、ガンが入ってるからね」

そうでしたね、ボディーガードですもんね。
最近は話が合いすぎて面白外人みたいに感じてたわ。

「いつでも取り出してすぐに撃てるように、機能性も良いのを買っ」



わかった、今は付近の物騒さを感じたく無いから黙ってくれ。
にこやかに言うなぁ。



このピンクのかばん。

機能性抜群!
すぐに銃が取り出せてすぐ撃てるスグレモノ!

でもお高いんでしょう?

「50ペソだよ、Sir 」


は?

ひゃくえん?

「そうなんだ、そこのロビンソンの2階にユーズドのショップが何件かあるんだよ」

はやく言って欲しかったよ、たり


ワシ、命懸けで片手で登ってたのに。

まあ、聞かなかったワシが悪いんやけど。


「買いに行きたい!」

たりに頼む。

「よし、行こう!なんかあったら命懸けで護るから大丈夫だよSir 」

百円そこらのカバン買いに行くのにも命懸けですわ。


てか、百円そこらで大事なたりの命捨てさせられんわ。



気を付けていこう。



直線200m
時間にして5分の命懸けの旅が始まる。


現場から真っ直ぐいけばホテル。

しかし今日は違う!


なんと左に曲がるのだ!

おおお、初めての道。

おっと、人にぶつかる。
よそ見は行けないな。

素早く間に入るたり。
男は反対に逸れていく。



「スリだよ、Sir 」



開始30秒、心が折れそうな事案発生である。



「Sir 、サングラス欲しい?」


いる!

「じゃあこの店に入ろう」


開始一分、寄り道決定


「この店はレイバンが安いんだ」


レイバンが店頭に適当に置いてある。

レイバンてレンズに直接Ray-Banってステッカー貼ってたっけな?

「150ペソだよ」


さすがはRay-Banさん、賃金格差を考えてのロープライス

偽物?

店員は本物って言ってたから本物やろ。



ワシはこの清らかな心の持ち主の店員のババアを信じるんや!


でないと持ち帰られへんもの。


かばんを買いに行く前で申し訳ありませんが、
長くなるので前編ってことで!


さらまーっと