(12月4日追記)

朝日新聞が次の外国人の権利拡大に公立学校の教員の『主任』などにロックオンした模様。




外国籍教員「主任」ダメ?

「解任は差別」現場反発


 公立小中高校で外国籍の常勤講師が200人を超え、校長や教頭を補佐する主任に就く人も現れている。しかし、文部科学省は主任への登用を認めておらず、解任を通告する教育委員会もあるなど現場で混乱が生じている。

                                                    (宋光祐、浅野直樹)


文科省、登用認めず

 日韓両国は91年、在日韓国人の法的地位・待遇に関する覚書を締結。これを受け、当時の文科省は教員採用試験に合格した外国籍の人について「期限を付さない常勤講師として採用できる」と都道府県に通知し、教育現場への門戸を開いた。一方で「校務の運営に参画する教諭にはなれない」「学校教育法に基づき講師は主任にはなれない」とも通知、制限を設けた。

 朝日新聞社が都道府県と政令指定都市の各教委に聞いたところ、独自方針で教員の国籍を問うていない東京都を除き、24教委に外国籍の常勤講師が204人(11月現在)いた。主任への登用については大阪市教委が「7人いる」、京都市教委が「手当ての出ない国際理解教育主任などには多数いる」と回答した。

 実際には、他自治体でもキャリアを積んだ外国籍講師が主任になっている。兵庫県立湊川高校(神戸市長田区)の常勤講師で在日コリアン2世の方政雄[パンジョンウン]さん(57)は06年4月、生徒指導の主任になったが、翌年、校長から主任を外れるよう求められた。拒否すると、県教委は1日200円の主任手当を打ち切った。「一生懸命働いても、主任にすらなれない私たちは一体何なのか」と涙ぐむ。

 神戸市立垂水中学校の学年主任だった韓裕治[ハンユチ]さん(43)は今春、いったん副主任に任命されながら解任された。副主任は主任不在時、その職務を代行する場合もあるためだ。韓さんは「外国籍というだけで日本人の教諭より下に置かれている。こんな自分がどうやって人権や差別について生徒に教えればいいのか」と憤る。

 大阪市教委の担当者は外国籍講師の主任について「今月調べてみて初めて把握した」という。「一律に外国籍講師を主任から外せば学校運営にも支障が出る可能性もある。文科省には現場の実態を訴えて理解を求めたい」

 東京都は教員の任用権限は教育委員会にあるとの判断から、91年の文科省通知に従わず、外国人を教諭として採用し続けている。東京都目黒区立第八中学校の進路指導主任の朴元綱[パクウォンガン]さん(53)は他府県の状況について、「同じ教員試験に合格し、同じ仕事をしているのに、できない役職があるのは明らかな差別」と話す。

 文科省初等中等教育企画課は「講師が主任になるのは認められない。各教委に事実関係を確認した上で、対応を検討したい」としている。


都道府県・政令指定都市に在籍する外国籍の常勤講師数

自治体名  常勤講師数

北海道          3

岩手県          1

宮城県          3

茨城県          1

埼玉県          1

神奈川県         7

山梨県          1

長野県          3

愛知県          9

滋賀県          3

京都府          1

大阪府         63

兵庫県         19

和歌山県         2

鳥取県          2

岡山県          1

広島県          2

高知県          1

長崎県          1

横浜市          8

京都市         10

大阪市         54

神戸市          5

福岡市          3

計            204

※東京都は採用時に国籍を問うておらず不明

 

(朝日新聞 2008年11月30日)

※[ ]内は振り仮名で掲載

※表で5人以上在籍している教委は下線でこちらで強調




 さすがオバマ上院議員が次期大統領に決定した際に在日韓国朝鮮人に取材して「多文化共生」を強調した朝日新聞は違います!!いや~いつか調べないといけないなと思ってたけど、それにしても大阪府・大阪市は飛びぬけて凄い結果になってるな(;´∀`)
学校運営に支障出る可能性大だろ大阪は。あと意図的かどうか判らないがこの記事では外国籍の国別の統計を示していない(一部報道では『神戸には韓国籍の教師が25人いる』とされているので、兵庫県19人+神戸市5人はほぼ韓国籍だと推測できる)。また公務員なのだから管理職に就けないなど制限があるのを判っていて採用試験を受けたはずなのになぜ昇進を求めるのか、教育委員会が校長に「外国籍の常勤講師の主任就任不可」をどの程度徹底していたのか不明すぎる。そもそも校長全員が文部科学省の通知を知っていたとは思えないのだが。

 以前は外国籍の人は、採用試験すら受けられなかったのが、非常勤講師から常勤講師へとだんだんと公立学校の教師への道も開けたと記憶している。(外国籍教員採用に関して運動が盛んに行われた)


 しかし「外国籍というだけで日本人の教諭より下に置かれている。こんな自分がどうやって人権や差別について生徒に教えればいいのか」となぜ上下関係でしか日本人と外国人を見れないのか?ここで最初の違和感がある。次の違和感は人権教育・道徳・歴史で韓国が竹島占拠している事や北朝鮮が日本人など外国人を拉致しているのをどのように生徒に教えるのか逆に聞きたい。人権侵害なら李承晩ラインによって不法に拿捕・拘束された日本人について、ぜひ生徒に教えていただきたい。区別と差別を混同して感情論だけで職域拡大を求めるのは止めていただきたい。教え子は無垢な未成年である、彼らに対して誤った感覚を教えることになる。

 

記事で取材を受けた方の経歴など

方政雄・・・1951年、兵庫県三田市生まれ。県立尼崎高校在学中に本名宣言。東京電機大学卒業後、「民族を必死で取り戻す作業」として地元の民団などの主催する韓国語講座を受講、本国にも語学留学して韓国語を習得した。ある日、電気工事の勤務先から帰宅したところ、待ちかまえていた湊川高校の校長らから「朝鮮語」講師就任を懇請され、85年から教壇に立つ。92年に「社会科」の教職免許を取った。多文化共生をテーマとした「伊丹マダン」の実行委員会代表。(民団新聞 2005年3月2日より)

<民団新聞検索結果>

兵庫県教委「主任」にも国籍の壁 韓国籍教員(2008年7月16日)
特集李明博新大統領に望む…在日同胞の声(2008年2月28日)
講師に方政雄さん 兵庫県外教セミナー(2007年7月25日)
共生教育論文の方政雄さんに「優秀賞」(2005年4月27日)
等身大の在日理解へ 兵庫県立湊川高校の「人権教育」(2005年3月2日)
伊丹マダンに4千人 民族遊戯に子どもら歓声(2004年11月17日)
高レベルの授業へ 韓国語免許取得者(2003年8月27日)
31人が正規認定 臨免の同胞教員ら(2002年11月27日)


韓裕治・・・1965年、兵庫県神戸市長田区生まれ。在日朝鮮人3世。現在兵庫県外教で活動している日本人教師に出会い大学4年の時から兵庫県の教員採用試験を受験する。私立学校講師を経て1993年神戸市教員採用。(第14回セミナー奈良集会・シンポジウム「四半世紀の歴史を踏まえた今後の全外教運動」 より)

全外教・・・全国在日外国人教育研究協議会

⇒「日本社会の排外と差別、同化と抑圧を克服する教育実践を創造し、多文化共生の教育を確立することを目的としています。」

兵庫在日韓国朝鮮人教育を考える会

<民団新聞検索結果>

神戸市教委 副主任すら認めず(2008年9月3日)



朴元綱・・・1982年教員採用。 式根島の中学校に在職時、教頭試験の受験を薦められるが都教委から受験できない旨を伝えられる(公権力の行使にあたるため)。

<民団新聞検索結果>

差別、戦争を語る 高麗博物館で来月第3回連続講座(2008年4月25日)



・・・・・一部Google八分されてる?なんか以前より検索のヒット数が違うように感じるのだが。

・・・・・公立学校で朝鮮語を教えてるのに驚いた!

・・・・・一度譲歩すると次々と権利拡大を求めるいい例ですね。

・・・・・東京都教育委員会は2001年に外国人教諭が9人いると公表してたらしい。

・・・・・運動に係わってる日本人もぷんぷん臭うぜ

・・・・・民団の綱領は『在日韓国国民として大韓民国の憲法と法律を遵守します。』

・・・・・何度も誤って記事を消してしまったので後日追記するかもしれません。もう書き直せないよorz



↓12月4日追記↓


在日韓国人教員:公立学校の管理職登用申し入れへ--韓国政府

 公立学校で在日韓国人の教員が制度上、管理職への道を閉ざされていることに対し、韓国政府が近く、日本政府に改善を申し入れる。公立学校の教員は91年の日韓覚書で国籍条項が撤廃されたが、文部省(当時)の局長通達で「常勤講師」に制限されている。申し入れは来年1月に東京で予定されているアジア大洋州局長会議で行うという。

(毎日新聞 東京朝刊 2008年11月30日)





 当ブログでも過去に「それちょっと違うのでは? 」で紹介した日本生まれの日本育ちの在日韓国人でさえ日本人と共通の価値観を持っているとはいえない。

 彼女でさえ『在日という概念に変わって韓国・朝鮮系日本人という概念が社会に浸透すると、将来における在日韓国・朝鮮人の立場はかなり変わったものになるだろうと考えています。在日韓国・朝鮮人の歴史性つまり自分のルーツを忘れることなく、アイデンティティを自分の個性の一部として取り込めるポジティブ(前向き)な韓国・朝鮮系日本人としてポジショナリティ(立場)を置くことのできる社会になることを願っています。』(卒業論文発表の締めくくり)

在日韓国人3世というのを私は韓国系日本人という風に解釈して生きていこうと思ってるんですが、韓国の文化や風習、韓国的な感覚、日本の文化・伝統・風習。日本的な感覚両方を大事にしたいし。

と自分に都合のいい解釈しかしてません。

 さらに先の記事で取材を受けた韓裕治(神戸市教員採用)はシンポジウムで『実際、私が学校の中で人権同和教育の担当をやっておりますので話をするんですが、どうしても私が子どもたちに朝鮮の話ですとか、本名の話をする時、うつむいてしまう子がやっぱりいます。それが在日の子であったり、または、日本は昔朝鮮に対してこんな悪いことをしてきたんだということを、小学校なんかで勉強してきている子たちですね。どうしても朝鮮人の教師が前に立って話をすると、自分たちが責められているような、実際私はそういう話をどんどん入れていきます。昔こんなことがあってなとか、何で今本名で通える子が少ないんやろなとかいう話をしています。ですから暗い話になるんですが。』と子供たちに対してどのような人権同和教育をしているか話しています。

 このような教員が増えた場合人権同和教育がどうなっていくのか、国防意識の欠如した子供が増加しないか心配です。

 そもそも竹島を占拠してる国が自国の国籍を含む外国籍の教員を増やせというのは教育への侵略です。